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国際協力用語集ワード詳細

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プロジェクトサイクルマネジメント
Project Cycle Management / PCM

あるプロジェクトについて計画を立て、実施した結果をモニタリングすることによって、どのような成果が得られたかを評価するために使用されるツールのことです。

プロジェクトサイクルマネジメント(PCM手法)とは、あるプロジェクトについて計画を立て、実施した結果をモニタリングすることによって、どのような成果が得られたかを評価するために使用されるツールのことです。
PCM手法では、プロジェクトに関する「計画立案」の段階、そして「モニタリング・評価」の段階という2つの要素から構成されています。また、この2つの段階は、目的系図や問題系図、モニタリング・システムやPDMなど、より詳細なツールで成り立っているのが特徴です。それぞれのツールが個別の起源を持っているので、その意味ではPCM手法独自のツールということではありません。すなわち、PCMとは全体として一つのオリジナルツールというよりはむしろ、色々なツールが体系的に結集した手法として理解する方がふさわしいと言えます。
PCM手法は1990年代の前半に、国際開発高等教育機構(FASID)によって、開発援助プログラムを効果的に実施することを目指した運営管理の手法として開発され、国際協力機構(JICA)でも1996年から開発調査分野での導入が行われています。もともとPCMは、ドイツ技術協力会社(GTZ)で開発された目的指向型プロジェクト立案(ZOPP)の手法が基本となっています。また、米国国際開発庁(USAID)によって開発されたロジカル・フレームワークへ分析段階を追加して、活動計画表が加えられたことによって大きな発展を遂げました。
この手法は、取り扱うプロジェクト自体を、問題を解決するための手段として捉えているのが特徴です。プロジェクトが計画される背景には、何らかの課題を抱えている現状において、関わっている人々へ好ましくないような状態がもたらされている、という状態が前提とされます。その状態において、定められた期間の中で問題解決を図り、より良い状態へと改善していくためにプロジェクトが計画されて実行されるのです。そのため、現実には課題や問題点がない状態であれば、適用は困難となります。
問題を発見して目的を定め、手段を構成していくという手順が明確で理論的なPCM手法は、可視化された系図に基づいて進められていくので、論理を説明する上でも優れています。一般的に、関係者たちはカードによって自己の考え方を提示しながら、参加者の中で同意を得つつカードに書かれた考えを整理していくため、その企画への参加意識が高まり、集団としての意志決定にも非常に有効です。

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