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焼畑農業
slach and burn agriculture

作物を栽培した後に農地を焼き払って地力を回復させる農法です。

焼畑農業とは、作物を栽培した後に農地を焼き払って地力を回復させる農法です。熱帯から温帯にかけて、伝統的に古くから行われています。森林あるいは原野に火をいれて草や木を焼き払って、そこに焼け残った草木や灰を肥料として作物を栽培したあと、再び地力が低下すると移動します。作物はタロイモやヤマイモなどのイモ類が適しているとされ、主に自給用の作物として利用されています。

本来は熱帯地域で発達した農法で、アマゾン川流域などの熱帯雨林地域やアフリカ、そして中国の一部など温順な低緯度の地域を中心にして広く分布しています。その土地にある植物を伐採、焼却といった方法を用いることにより、作物栽培を短期間で行ってから、休息期間を作り自然への還移を行ない、また土地に地力がついたら再利用するという流れであり、いずれの地域も同じように循環的な農法として利用しています。熱帯気候の土壌は酸性で痩せていることが多く、農作物の栽培には不向きです。そういった地域で焼畑農業は用いられてきました。熱帯雨林を燃やすことにより灰が土壌を中和させるほか肥料にもなり元気な作物を育てられるようになります。また、土を燃やすことも土壌の改良に繋がりますし、雑草を一度に焼き払い、害虫や病原体をも焼き払うことが期待できます。また十分な休耕期間を取ることで多年生の草などがなくなり、除草をする手間が少なくなるので効率的な農法ともいます。

他方で、これらの地域の焼畑農耕民は移動を行いながら耕作を行なうので、自然をどんどん切り開いてしまうことが環境破壊に繋がっている、地球温暖化の一つの要因になっているとの指摘があります。焼畑農業は日本国内においては縄文時代中期から行なわれていたとされています。一般的に穀類であるアワやダイズ、アズキを中心に行われていたとされ、高知や熊本、愛媛、山形などで昭和の中頃まで行なわれていました。山形県鶴岡市の温海カブという焼畑農業によるカブの栽培地では、林業に置ける伐採と植栽を継続的に行ない、持続可能性が高い焼畑農業が江戸時代から続けられています。一方で西日本では林地で焼畑と輪栽が各地で行われていました。森林の伐採地を焼いて3~4年作物を栽培してから苗木を植栽するという農法で、切替畑といった言い方をされることもあります。高知県で第二次大戦後に急速に広まった農法で、当時は自然と共生する画期的な農法とされていました。

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