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東アジア共同体
East Asian Community

日本と中国と韓国の3カ国と東南アジア諸国連合(ASEAN)を加えた枠組みによる共同体を創設しようという構想です。

東アジア共同体は、欧州のEUのような政治と経済の統合共同体を、東アジアの国々でも実現していこうという共同体構想です。この東アジア共同体構想は、2002年に当時の小泉元首相が、東南アジア歴訪で提唱したものです。

日本を含めたアジアの経済発展は、1997年のアジア通貨危機が起こるまで、アジアの奇跡とも呼ばれており、その成長は目覚ましいものがありました。そして通貨危機後もアジアの経済発展は順調に回復を遂げており、今後もアジア地区の経済成長と発展は大きく期待されています。また日中韓を含む東アジアは、その労働力や資本なども豊富にあり、これらを貿易などでつなぐことにより、東アジアの経済発展はより確かなものとなり、その点でも東アジア共同体は大きなメリットがあると言われています。またこの東アジア共同体を構成することにより、各国で不足しているお互いの技術や資金、人材、人的往来、そして資源などのやりとりが活発になることが期待されています。そして東アジア共同体の構想の中には、互いの国に貿易の際にかかる関税等の撤廃や、共同通貨の導入をすることにより、最終的には欧州連合のような単一地域経済圏とすることが盛り込まれています。

もしこの東アジア共同体が実現すれば、20億から30億の経済人口がこの共同体の中に組み込まれ、アジア域内の総生産、GDPも8兆ドル規模になると予想され、世界最大の経済圏になることが期待されています。
しかし、東アジア共同体の実現には、文化や過去の戦争等の数々の課題があり、これらの各国の政治的対立をまず解消が課題です。また各国によりその加盟国にしたい国などの政治的な思惑や、日米と中国の主導権争いなど、東アジア共同体構想の実現には、数々の課題が残されています。また欧州とは違い、アジアの国々はインドネシアのように、地理的に島嶼(とうしょ)などの島で連なる地域も多く、それらの場所を共同体としていくのには、思いの外時間が掛かることも課題として挙げられます。

しかし、もしこのアジアの共同体が実現することとなれば、経済・金融・安全保障・政治などのあらゆる面で、東アジア全体が連携を深めていくこととなり、その経済効果は明らかでしょう。

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