[ぼらぷらSDGs小論文]

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わたしのSDGsアクション

『子どもへの学習支援を通じた機会提供』

小論文

『子どもへの学習支援を通じた機会提供』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 現在では、多くの子どもたちが初等教育を受けられるようになってきている。日本においては初等教育の義務化だけに留まらず、中学校における教育も同じく義務教育の範疇にあり、識字率も高い。途上国と比較すれば、教育に関してはかなり先進的であり、機会提供も平等に行われているように思われる。事実、SDGsのうち目標4「質の高い教育」は概ね達成済みとの認識がされており、課題として挙げられることは少ない。
 しかし、義務教育の外側となってくると話は変わってくる。日本の相対的貧困世帯の子どもは、家庭の経済的事情で高校進学や大学進学を諦めざるを得ないことがあるのだ。日本の子どもたちは必要最低限の教育を小学校・中学校で受けることができるが、日本の場合、就職のためには高校卒業程度の資格が実際的には必要だ。そのため、義務教育修了の段階に留まれば、彼らの将来の道はほとんど閉ざされたままである。
 経済的余裕がない家庭の子どものための奨学金制度もあるが、それは進学した後の話だ。進学を目的に学ぶための経済的余裕がないことで、相対的貧困世帯の子どもには学ぶ機会の提供がなされない可能性がある。
 そういった子どもたちのために、私たちができることは何か。インターネットでボランティア募集のページを眺めていると、「子どもへの学習機会の提供」を目的とした、あるいは「子どもの学習をサポートする」団体の募集広告を何件も発見することができる。言わば、子どもたちにとっての塾代わりとなりうる場所だ。彼らは常時スタッフを募集している。そういった教育支援団体の活動に参加したり、あるいは団体の活動を支援したりすることが、子どもたちが教育の機会を手に入れるためのサポートとなり得るのではないだろうか。また、教育支援団体の活動に固執することなく、身近な子どもたちのサポートを行うことも十分可能であり、有効であるとも言えるだろう。
 日本の子どもたちは世界の子どもたちと比べれば、貧困の度合いも低く教育の機会も十分に提供されているように見える。しかし、それは世界と比較した場合に過ぎない。相対的貧困の尺度を用いれば、日本にも子どもの貧困や貧困による教育格差も存在する。彼らが将来への道を切り拓くために私たちが身近なところから個人としてできるのは、子どもへの教育支援活動への積極参加や周囲の子どもたちの学習サポートが挙げられる。子どもたちへの学習機会の提供は、社会としても個人としても行わなければならない重要事項である。

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