[ぼらぷらSDGs小論文]

わたしのSDGsアクション

『住みやすい・働きやすい共生社会を目指して。』

小論文

『住みやすい・働きやすい共生社会を目指して。』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

日本における現代の教育機会は、本当に平等に与えられているのか。日本では教育を受ける権利が全ての国民に与えられている。しかし私は、全ての人が受けたい教育を十分に受けられていないことを知った。とりわけ今回は、障害児の教育の現状と今後の在り方について考えていきたい。
 現在、厚生労働省『平成30年度障害者雇用実態調査』によると、従業員規模5人以上の事業所に雇用されている障害者数は82万1,000人にのぼる。身体障害者の意見として多くの人達が、仕事を続けていく上でコミュニケーション手段・体制の整備が必要だ、とあげている。この課題に関して、障害者だけの話ではないと感じた。私たちがもっと協力的な姿勢を持ち、一人ひとりが社会参加し共に社会を作り上げていくという共生社会の意識を持つべきである。そのためには、まず日本の教育形体のあり方について考え直していくべきである。
 共生社会を目指すために、「インクルーシブ教育」というものが注目されつつある。これは、障害児、健常児に関係なく、それぞれの子供の自立と社会参加を目指していく教育形体で、特別に支援が必要な生徒も健常児と同じ場で教育を受けるというものである。私は、このインクルーシブ教育を取り入れることで、より良い共生社会に近づくと考える。現に、世界ではこのシステムを導入し、多様性を受け入れ、幼少の頃から相互理解に必要なスキルを習得する機会を設ける動きが進んでいる。障害児にとっては、より高度な教育を受けられるだけでなく、地域の小中学校に通うという選択肢を得られることによって、コミュニティをより広く持つことができる。健常児にとっても、障害児とのコミュニケーションの取り方を自然と学べるため、互いに助け合いやすい社会を受けいれ、参加する訓練ができる。しかし、障害児と健常児に対する教育を完全に同一にすることはできない。なぜなら全く同じ教育カリキュラムでは、授業の進度や支援の軽薄さ、授業形態に苦労し、障害児が取り残されてしまう可能性が大いにある。そのため、障害児に手厚いサポートの能否がインクルーシブ教育において重要となる。現在、特別支援学校及び学級、通級による指導の対象となる児童は、41万7千人にものぼり、現在も増加傾向にある。そんな中で、その全ての障害児に特別に支援が必要な生徒に対してサポートをしなければならない。そのため、同じコミュニティに属する生徒達がそれぞれ協力し合う必要がある。私たちが、特別に支援が必要な生徒に対して一人ひとりが積極的に協力することで、障害の有無に関係なく、社会参加において自分の役割や得意なことを見つけることができ、障害児と健常児、それぞれの理解も深まり、それが多様化への一歩となると考える。
障害児にも健常児にも同じように質の良い教育をみんなに、は困難な目標かもしれない。しかし、わたしたちにできることは、互いを理解し、協力しあい、社会において自分が活躍し、社会貢献できる場を見つけることだと思う。それは、自己実現にもつながり、自分の新たな社会参加の形が見つかるかもしれない。

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