[ぼらぷらSDGs小論文]

わたしのSDGsアクション

『私が唯一できる、将来を変えることができる小さな動き。』

小論文

『私が唯一できる、将来を変えることができる小さな動き。』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 私はある日衝撃的なものを見た。洪水だ。現地の人たちが、そこにあった椅子たちで橋を作ってくれたから、私は濡れずにバスまで行くことができた。でも、彼らの足は太腿まで茶色く濁った水に浸かっていた。衝撃的なものを見てから、約一ヶ月以上経った。それでも、私の脳裏にはそれが焼き付いていた。
 私の学校の私のクラスでは、高校一年生の夏休みにセブ研修に行かなければならなかった。私たちが行った月はちょうど雨季で雨も酷かった。私たちはほぼ寮から出られないため、外を見ることは叶わなかったが、雨の音はひどく、スコールは止まらず、それが何時間も続くような状態であった。
 ある日、私たちとセブンスピリットという団体との交流日があった。とある学校の体育館をお借りして、私たちの考えた遊びをする。そして、最後セブンスピリットの方々が演奏してくださるというプログラムだった。その交流日に問題が起きた。ゲリラ豪雨だ。何時間にも及ぶゲリラ豪雨。ゲリラ豪雨によって学校から出るための道は洪水が起きて、膝が隠れるほどの深さになり、私たちは学校から出ることができず、気づいた時には元々の帰る時間を大幅に過ぎていた。私たちはこのままここにいることになるのだろうかと心配していた時、セブンスピリットの人たちがいきなり「橋を作ったので焦らずに渡ってください。」と言い始めた。その橋は学校にあったたくさんの椅子でできていて、雨が降っていたので、セブンスピリットの人たちが膝まで水に浸かりながらも傘をさして、バスまで手を掴んで支えてくださった。そのおかげで私たちは、雨に濡れずに帰ることができた。
 その日の夜のミーティングで、先生はセブの洪水のことについて話してくださった。セブの洪水は、何が混ざっているのかわからないことや、濁っているため何が流されているかわからなくて危険であるということについてだ。私たちにとってそんな危険なものを、彼らは躊躇なく入って私たちを助けてくれた。それを聞いた時、彼らが洪水の中で太腿まで濡れながらも、こちらに手を伸ばしてくれた時のことが脳裏によぎった。
 その後、日本に帰ってもそのことが頭から離れず、向こうでお世話になった先生に、雨季はこれが当たり前なのかを聞くと、都市部では特に当たり前だと言った。
 私はセブ研修を通し、多くのことを学び、多くのことに気づいた。だが、私は気づいたところで、何もできなかった。現に、私はセブの排水事情を知りながらも、募金することもできなければ、排水工事をすることもできない。けれど、このことをもっと周りに広げることができるのではないかと考えた。セブの雨季は6月から12月まで。洪水は雨季が特に多く、これでは将来住み続けることができなくなる。
SDGs11番は、住み続けられるまちづくりを、である。
 私はSDGsアクションができるほどすごい人でもない。だが、周囲にこのことを伝えていくことで、この問題はどんどん危険視されていくと思う。もっと周りが注目してくれるだろう。私一人では何もできないが、このように小さな動き一つ一つがセブの将来を変えることができると私は信じている。

前へ  |  次へ

一覧に戻る