[ぼらぷらSDGs小論文]

紹介割コードin71138ef4d
わたしのSDGsアクション

『教育格差を0に...途上国の子ども達にも質の高い教育を。』

小論文

『教育格差を0に...途上国の子ども達にも質の高い教育を。』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

持続可能な開発目標(SDGs)の目標4「質の高い教育をみんなに」は、すべての人に平等で包括的な教育を提供することを目指している。特に開発途上国では、教育へのアクセスが依然として大きな課題であり、この目標の達成は社会全体の発展に直結している。

現在、世界にはおよそ2億4,000万人の子どもが学校に通えていないと言われており、その多くがアフリカや南アジアの低所得国に集中している。原因は多岐にわたる。経済的な貧困により家計を助けるために働かざるを得ない子どもたち、教師や学校設備の不足、戦争や災害で教育環境が崩壊した地域、さらには文化的・社会的な理由で教育を受けられない女の子たちもいる。

たとえば、アフリカのマラウイでは、1人の教師に対して100人以上の児童がいる学校も珍しくない。十分な教室や教材がない中で、子どもたちは床に座りながら学んでいる。さらに、通学路が片道1時間を超えることもあり、安全面でも不安が残る。また、南アジアのアフガニスタンやパキスタンでは、伝統的な価値観や治安の悪化により、特に女子が学校に通うことが難しい現実がある。女子教育の機会を奪われることで、早婚や出産のリスクが高まり、貧困の連鎖を断ち切ることが困難になる。

こうした中、国際社会やNGOによる支援が光をもたらしている。たとえば、「ルーム・トゥ・リード」や「ユニセフ」などの団体は、学校建設や教師の育成、教材の提供、女子教育プログラムなどを展開しており、着実な成果を上げている。バングラデシュでは、貧困家庭の子どもに給食を提供することで就学率を向上させた取り組みもあり、栄養と教育を同時に支援するモデルとして注目されている。

教育は単なる知識の伝達ではない。文字が読めるようになることで、自分の権利を知り、衛生や健康の知識を得ることができる。特に女子が教育を受けると、将来的に子どもの死亡率が下がり、家族全体の生活水準が向上するという研究もある。つまり、教育は個人の人生だけでなく、地域社会全体を持続可能な方向へ導く力を持っている。

だが、SDGsの達成期限である2030年は刻一刻と近づいている。新型コロナウイルスの影響で多くの国で学校が閉鎖され、学習の遅れが深刻化している。とくにオンライン環境が整っていない地域では、教育の機会が完全に断たれた子どもも少なくない。こうした「教育の非常事態」からの回復には、より柔軟で包摂的な支援が求められている。

最後に、私たち一人ひとりにもできることがある。寄付やフェアトレード商品の購入、NGO活動への参加、そして何より途上国の教育課題に関心を持つことが、その第一歩である。教育を通じてすべての子どもに未来を開く力を届けることこそ、SDGsの精神そのものである。

前へ  |  次へ

一覧に戻る