『発展の裏で進まない理解〜サウジアラビアのLGBTQ〜』
私は、サウジアラビアのLGBTQ問題について調べた。これまで学校活動では日本のLGBTQについて学んできたが、他国の状況は十分に知らなかったため、1カ国に絞って深く調べようと考えた。経済発展を遂げている国ではLGBTQの理解も進んでいると想像していたが、調べた結果、日本よりも厳しい状況にあることが分かり、とても驚いた。日本のジェンダーギャップ指数は144カ国中125位だが、サウジアラビアは131位である。
サウジアラビアのLGBTQの人々は、日常的に厳しい弾圧や法的課題に直面している。同性愛やトランスジェンダーは「不道徳」とされ、同性愛行為や関連資料の出版は法律で罰せられる。また、民間人による集団暴力も発生しており、海外安全情報では、「最も危険な国」として警告されている。
サウジアラビアのLGBTQ理解が進まない要因は三つある。第一に文化的要因である。サウジアラビアの法の源はイスラム法であり、コーランには同性愛を禁じる記述がある。教育においても「同性愛は最も忌まわしい罪」と教えられており、社会全体に否定的な価値観が浸透している。サウジアラビアの私立学校は、独自の学校カリキュラムや方針を設定出来る。この際、私立学校は、偏ったサウジの文化、言語、歴史に関する授業を通じて基本的なイスラム教の信仰を教えるだけになる可能性が高い。第二に政治的要因である。サウジアラビアには刑法が存在せず、性的指向に基づく差別を禁じる法律もない。そのため、国家からの処罰だけでなく市民による暴力も容認されやすい。第三に歴史的要因である。君主制をとるサウジアラビアでは、国王に権力が集中しており、保守的な政策が続いてきた。
これらのことから、サウジアラビアは経済発展をしているのでLGBTQについて理解は進んでいる方だと思っていたが実際調べてみると、日本よりも低く同性愛者などは酷い処罰を受けていることに驚いた。しかし、人権は誰にとっても守られるべきものであり、この問題を無視することはできない。急な改革は難しいが、教育を通じて理解を広げ、段階的に差別や処罰を減らしていくことが大切だと考える。私は、宗教や文化を尊重しつつも、人権を守る方向へ少しずつ変わっていくことを目指すべきだと考えた。
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