『世界の子どもたちが笑顔で暮らせる未来をつくるために』
エジプトを旅行したとき、ホルス神殿へ向かう馬車に乗っていた私は、一人の小さな子どもに出会った。「ワンダラー(1ドル)」「ワンダラー」と必死に声をあげながら馬車を追いかけてくる、その子は5歳くらいだった。馬車の運転手は、「あの子には親がいない」と言った。日本でも路上生活者を見かけることはあったが、幼い子どもが直接お金を求めてきたのは初めてだった。その光景は衝撃的で、今でも心に深く残っている。
私はこの出来事をきっかけに、世界の子どもたちの現状を調べてみた。すると、親を失い、一人で路上生活や、働いている子どもたちが、世界中に数多く存在することを知った。また、貧困のために学校に通えず、教育を受ける機会すら奪われている子どももいる。これは、SDGs(持続可能な開発目標)の中でも、特に目標1「貧困をなくそう」、目標4「質の高い教育をみんなに」、目標8「働きがいも経済成長も」と深く関わる問題だと気づいた。
この体験から、私はボランティアに参加した。現地の小学校に到着したとき、たくさんの子どもたちが笑顔で出迎えてくれた。その光景は、私の想像を遥かに超える笑顔に満ちていた。私は日本語と英語の授業を、小学校低学年から高学年の子どもたちに教えた。休み時間には追いかけっこや、ブランコで遊ぶなど、言葉を超えて心が通じ合う瞬間が何度もあった。
当初は、言葉が通じなければ教えることは難しいのではないかと不安だったが、ジェスチャーや笑顔で、気持ちは十分に伝わるということを体感した。言語が違っても、お互いに理解しようとする気持ちがあれば、国や文化の壁を越え、心を通わせることができるのだと確信した。
一方で、親の仕事を手伝わなければならず、学校に通えていない子どもも数多くいることを知った。教育を受けることが当たり前ではない現実を目の当たりにし、私は自分に何ができるのかを考えた。
今の私にできることは、まず行動を起こすことだと考えている。具体的には、①寄付付き商品を買う、②使わなくなった服を自治体に寄付し子どもたちの支援をする、③SNSや周囲の人に情報を発信して現状を広める、④再びボランティアに参加する、の4つである。小さなことでも、継続して行動することが、SDGsの達成につながっていくと信じている。
世界の子どもたちが笑顔で暮らせる未来をつくるために、私たち一人ひとりが問題を自分ごととしてとらえることが重要だ。私の経験を通じて、少しでも多くの人にSDGsに関心を持ってもらい、行動するきっかけになればと願っている。そして、私自身もこれからも学び、考え、行動を重ねながら、持続可能な社会の実現に貢献していきたい。