ノートルダム清心中・高等学校 SDGsインタビュー
ノートルダム清心中・高等学校 学校紹介
御校のビジョンや方針と、
SDGsの関連性を教えて下さい!
ノートルダム清心中・高等学校は,「心を清くし 愛の人であれ」の教育理念のもと,カトリック教育・女子教育を柱とし,一人ひとりが「神様から愛されている存在」としての自覚を持ち,自分を大切にすると同時に他者と共に生きようと志す女性の育成を目指しています。
学校の設立母体であるナミュール・ノートルダム修道女会は,フランス革命の混乱期を生きた聖ジュリー・ビリアートによって19世紀初めに創立され,貧しい子どもたちのための教育活動を行ってきました。その活動は世界各地にひろがり,第二次世界大戦後,被爆地広島でこそ教育をと望んだ修道女会のシスターたちの思いから,1950年,ノートルダム清心中・高等学校が創立されました。
現在,世界には修道女会の姉妹校が約120校あり,教育活動を主体として様々な社会問題と向き合い,特に女性の権利を守ることに重点を置いた活動を行っています。また,ナミュール・ノートルダム修道女会は,国際連合に承認されたNGOの一つで,2015年の国連でのSDGs採択の場には,修道女会代表も出席していました。修道女会ではSDGsへの取り組みの一つとして,独自の月別の目標を設定し,世界の姉妹校で共有しています。
本校では,1950年の学校創立時から,カトリック教育の一環として盛んにボランティア活動を行ってきました。それが現在のSDGs活動に自然とつながっています。
SDGs取り組みスタート
2018年度から本格的にSDGsへの取り組みを始めました。最初は全校生徒がSDGsのことを知るため,高校生徒会が中心となって,上智大学(カトリック大学)からお借りしたパネルを約半月掲示して「SDGsパネル展」を行いました。全校生徒の気づきや感想を生徒会の委員がまとめ,さらに,自分たちで手作りしたSDGsカードを使ったゲームを縦割り活動(学年を超えた交流活動)で行うなどして,SDGsへの関心を高めていきました。
創立70周年記念行事
2019年度は,創立70周年記念行事の一環として,年度を通じてSDGs活動を行いました。
中1~高2の5学年はSDGsの17の目標の中から学年ごとに1つのテーマを決め,生徒たちで具体的な取り組みを考えて実行しました。
中1…12 つくる責任つかう責任
中2…14 海の豊かさを守ろう
中3…4 質の高い教育をみんなに
高1…6 安全な水とトイレを世界に
高2…15 陸の豊かさを守ろう
高3は独自に18番目の目標として“「いのち」について考えよう”というテーマを掲げ,「宗教」の授業を中心に自分たちで具体的に取り組む内容を決め,
調べて考え,まとめたことを,記念行事イベントで下級生にプレゼンしました。この時は,SDGs推進に関わっていらっしゃるニュースキャスター国谷裕子さんを学校にお招きし,
中1~高2の取り組みの発表と公開ディスカッションも行いました。
国連NGOナミュール・
ノートルダム修道女会の
シスター来校
2019年には,本校の設立母体であるナミュール・ノートルダム修道女会のシスター・ジーンが来校されました。シスターは国連に所属している修道女会のNGOの代表を2010年から2016年まで務められましたが,この期間は,国連が掲げていたMDGsがSDGsに移行する時でもありました。来校当日,生徒たちは自分たちのSDGs活動を発表し,シスターからは,修道会がNGOとして国連に所属するということは,ノートルダムの学校に通う私たち一人ひとりも国連のメンバーであるということ,世界の動きに無関心でいてはならないとの力強いメッセージをいただきました。
下級生にSDGsを伝える
動画作成
2020年度以降は,コロナのため活動が制約されましたが,生徒の創意工夫によるSDGs活動が展開されています。制約の中でも活動を進めようとした生徒の取り組みの一つとしてあげられるのは,休校期間中に高3生が入学したばかりの中1生のために,オリジナル動画を作成したことです。そこに登場する“SDGsマン”は,本校の中学生が発案したキャラクターです。いろいろな生徒の創意工夫が,コロナによる制約の中でも形になっていきました。
NDA(ノートルダム
アクション)委員会の活動
現在のSDGs活動の柱となっているのは,委員会活動です。例えば,ボランティア活動を行うNDA(ノートルダムアクション)委員会は, SDGsが登場する前から,CFJ(チャイルドファンドジャパン)の活動を行っており,校内募金でアジアの子どもたちの教育支援に取り組んでいます。 また,あしなが学生募金活動,ベルマーク,インクカートリッジ,ペットボトルキャップやプルタブ,使い捨てコンタクトレンズ等の回収活動も継続的に行っています。
中学審議委員会の取り組み
2021年度は中学審議委員会(生徒会執行部のような組織)が中心となって,おもに4つのSDGs活動に取り組みました。
①赤道ギニアへの物資の支援
生徒から文房具やぬいぐるみを集めました。「赤道ギニアを支援する会」に送る予定です。
②再生チョークの製作と使用
小さくなって使いづらくなったチョークを回収して,再生チョークを作りました。
③裏紙の活用
裏紙を回収してメモ帳を作りました。作ったメモ帳は赤道ギニアを支援する会に送る予定です。
④使い捨てカイロのリサイクル
生徒全体に呼びかけて,使用済みカイロを回収し,179㎏のカイロが集まりました。これらは兵庫県の会社Go Green Groupに送り,池や湖の水を浄化するキューブに再利用されます。集めたカイロの送料は図書委員会の古本市の売り上げを活用する…と,活動の輪を広げていきました。
音楽座ミュージカル鑑賞
2021年度は音楽座ミュージカルの鑑賞を通して生徒全員がSDGsプログラムに参加し,SDGs認定校になりました。
SDGs活動の発表(校外)
2020年8月 広島市男女共同参画推進センター(ゆいぽーと)にて,本校のSDGsへの取り組みを紹介する展示会(「SDGs」って何? ノートルダム清心中・高等学校の取組成果に学ぶ)が行われました。
2021年12月 広島市で開催された高校生国際理解セミナー(広島ユネスコ協会,広島市青少年センター主催)で,高1の生徒が,本校の取り組みを発表しました。
祈りの環プロジェクト
コロナ禍で直接交流が難しい中,高校図書委員の発案で,全国のカトリック学校,さらに本校の世界の姉妹校に呼びかけて,各校の聖堂などの「祈りの場」を紹介するスライド集を作成し,「祈りの環」というデジタルフォトブックにまとめました。さらに,この活動を通して,いくつかのカトリック学校との新しい交流が始まりました。
祈りの環プロジェクト
御校の魅力・特色を
教えてください!
・カトリック教育,女子教育,中高一貫教育
・確かな学力を育てるための教科学習と進路指導
・豊かな人間力の形成を目指すMJプログラム(創立者マザージュリーの名を冠する総合的な学習)
MJプログラムでは,ボランティア学習や人権・平和学習を行います。
・グループ探究や全教員が指導教官となる個人課題探究を行う探究学習
生徒が主体的に活動する委員会活動,クラブ活動,学校行事が盛んです。社会の諸方面で活躍している卒業生が,さまざまな機会に在校生をサポートしています。
どのような生徒を
育てていますか?
カトリック精神を根底として,教科学習,教科外学習はもちろん,クラブや委員会活動,行事にも生徒が主体的に全力で取り組むことを通して,豊かな知性と人間力をそなえ,自分を大切にすると同時に,他者と共に生きようと志す女性を育てることを目指しています。
どのような入学生を
求めていますか?
学校でのさまざまな活動を通して,自己を磨くとともに,周りの人びとを大切にし,弱い立場の人々に寄り添い,社会に貢献することを志している皆さんと一緒に,励まし合いながら学んでいきたいと思います。
入学希望者の皆さんに
メッセージをお願いします!
ノートルダム清心中・高等学校の「心を清くし 愛の人であれ」という教育理念は,志を高くもちつつ,日常の小さな営みを大切にする誠実な生き方を説いています。
生かされている命を受けとめながら,豊かな人間性と確かな知性という愛の実りを6年かけて育む先には,きっと一人ひとりにふさわしい道がひらかれるはずです。
学校名 | ノートルダム清心中・高等学校 |
教育理念/建学の精神 | 心を清くし 愛の人であれ |
所在地 | 広島市西区己斐東1丁目10番1号 |
最新の入試情報 | 入試情報サイト |
インターネット出願 | 出願期間中にHPに掲載 |