渋谷教育学園渋谷中学高等学校 SDGsインタビュー
渋谷教育学園渋谷中学高等学校主催「 学びのオリンピック SOLA 2022」オープニング
渋谷教育学園渋谷中学高等学校主催「学びのオリンピック SOLA 2022」エンディング
御校のビジョンや方針と
SDGsの関連性を
教えてください
SDGs達成を担う次世代地球市民が育つ学校。渋谷教育学園渋谷中学高等学校、人呼んで「渋渋」を一言で表すとこうなります。
先行き不透明な新世紀到来目前の1996年、渋渋は、地球社会に貢献できる人材を育てることを目的として、「自調自考」「国際人」「高い倫理感」という3つの教育目標を掲げて設立されました。
この目標について田村哲夫学園長は、「学園長講座」という授業で、自分で調べ、考え、行動できる力を持ち、多様性を大切にし、地球社会の問題を自分事として考え、思いやりがあり、
世界の誰からも信頼される人たちこそが、地球社会が抱える諸問題を解決へと導くことができると、生徒たちに説明しています。
授業、行事、研修、委員会活動、クラブ活動など、創立以来ずっと、本校における教育活動は全てこの理念のもとに行われてきました。
2005年、「国連ESDの10年」が開始されたことをきっかけに、持続可能な地球社会の実現を渋渋の教育の最終ゴールとし、卒業生ネットワークを構築しました。
卒業生たちは在校生の教育活動に携わり、また在校生も卒業生の研究に協力、卒業生同士もコラボレートするなど、協働して目標達成を目指しています。
2015年に17のSDGsが決定、発表される前は、ESDの解釈が不明朗であったため、渋渋では、「全人類が永続的に安全に生活できる平和な地球社会を構築するための教育」として、
地球社会が抱える問題解決をテーマにした教科横断型カリキュラムやプロジェクト、教育システムを開発しました。
それは結局SDGsの多くを網羅していたので、2015年以降も継続しています。
このような本校のESDで育った卒業生たちの多くは、現在、世界中で、各自の分野でSDGs達成の一助として活躍しています。
広島プロジェクト
高1の学年団によるロングホームルーム、英語科、国語科、社会科、情報科、芸術科が連携して行っているプロジェクトです。
英語の授業では、米国による原爆投下の意義について諸外国の教科書などに掲載されている文章を読み、国語では、日米における小説や映画の中での核兵器の取り扱いについて研究・発表し、
社会科では核兵器の現状を学んだ後、「安全保障の理想と現実」という視点や立場から議論を交わすなど、教科横断型アクティブラーニング授業で広島や核兵器についての基礎知識を身に付けた後、
生徒たちは自分たちの研究を進めるために、広島に現地取材に行きます。
研究班ごとに現地集合して、事前に各自でアポイントメントを取った取材先でインタビューをします。
このような研修は中1から高2まで毎年行っており、研修先は、奈良、鎌倉など日本人として訪れるべき土地を設定しています。
広島研修では原爆ドームの前で語り部さんの話を聞くなど、その土地の歴史的遺産の見学は必修となっていますが、それ以外の訪問先については全て各班に任せています。
研修後、情報科では「広島を中心とした平和学習のまとめ」のホームページ作成、英語科ではブロシュアー作成が始まります。
ブロシュアーとは広島について紹介する資料で、米国フロリダのパートナー校St. Stephen’s Episcopal Schoolで、世界史の授業のテキストとして使用されます。
日本の大学院に在籍している留学生をメンターとして招き、テキストとしてふさわしいものに仕上げます。
多様性と自分事が本校のグローバル教育の鍵ですから、様々な国籍の方々に何度も来校してもらい、アドバイスを受けます。
完成したブロシュアーについてのプレゼンテーションも行います。パートナー校の先生と生徒たちによって上位二位に選ばれた班は、フロリダに出向き、授業を行います。
フロリダの生徒たちは広島の原爆投下について詳しく知らないので、非常に有益であると喜ばれています。
全校生徒に対しての平和を訴えるスピーチで、この訪問を終え、帰国後は本校の全校生徒を対象にフロリダで学んできたことを共有します。
教科横断型ESD授業
SDGs達成に向けての教科横断型アクティブラーニング授業は中1から随時行われていますが、高校2年生では年間を通して本格的に実施されます。
1学期は、貧困・難民(世界史、英語)、子供の人権(家庭科、英語)、ジェンダー平等(家庭科、英語)、フェアトレード(家庭科、英語)、2学期は、水問題(地理、生物、英語)、
エネルギー(地理、世界史、物理、化学、生物、英語)、宗教(世界史、英語)、3学期は、生物多様性(生物、英語)、地球温暖化(生物、現代文、英語)を扱います。
貧困についてのディベート、児童労働についてのロールプレイ、水問題についてのディスカッション、フェアトレードについて交渉するアクティビティ、
地球温暖化解決のためのプレゼンテーションなど、色々なアプローチで行われています。
さらに、高1の広島ブロシュアープロジェクトの時と同様、高2でも、様々な国の方(例えば、2021年度は14カ国17名でした。)に複数回来ていただき、
インタビューの授業を何回か行います。ジェンダー平等についての授業では、日本がいかに遅れているかに憤りを感じ、気候変動の授業ではどの国もその影響を受けていることに驚いていました。
生徒たちは、聞くだけでなく、日本の状況について説明します。留学生の皆さんは、日本について学びに来ているので、この活動は非常に有意義であると高い評価をいただいています。
また、色々なバックグラウンドのイスラム教信者の方々に来ていただく授業も行っています。
これを受ける前は、テロリストのニュースなどからイスラム教徒は怖いと思っている生徒が多くいますが、授業後はそういった先入観や偏見が取り除かれます。
何となく耳に入ってくる情報を鵜呑みにせず、本質をしっかりと学ぶことは地球市民になる上で絶対に必要であると考えています。
以上のような授業を通して、生徒たちは地球社会が抱える諸問題についての知識を吸収し、各国が苦しんでいるそれぞれの現状を自分事として捉える意識が育ちます。
そして、今あるいは将来、その問題解決に向けて何かできることはないか、真剣に考えるようになります。
Actions, Not Words
社会貢献学習
サービスラーニング
2005年に始まった本校のESDは、2008年に一つの答えを得ました。
授業などで身につけた地球社会が抱える問題についての知識をもとに、生徒たち自身が、さらに調べ、解決案を考え、それを行動に移し、その経験を通して得たものを発信するというプロセスです。
J8サミット日本代表に選ばれG8首脳陣に諸問題の解決案を提出した生徒たちは、それだけに満足せずに活動を開始しました。
彼らが導き出したこの答えは、「Actions, Not Words」というスローガンと共に後輩たちに引き継がれていき、生徒が社会貢献活動を企画・実行するということが渋渋の伝統となりました。
2015年、社会貢献活動はサービスラーニングとして高校2年生のカリキュラムにも組み込まれました。
授業で学んだ問題の解決に向けて、今高校生である自分ができることは何かを考え計画し、実際に行動する。さらにその活動で得たことを発信するというものです。
高2生は全員必修で、1学期に企画書を提出します。いつ、どこで、何を、誰と、どのように、なぜ実行するのか、全て生徒一人一人が決めます。
「なぜ」とは、SDGs17のゴールのうち、どれを解決したいかということです。発信についても「いつ」「どこで」「誰に」には、各生徒に任せていますが、
最終的に報告書を英語で書くことは義務付けています。
サービスラーニングを始めた何年かは、他団体のボランティア活動に参加した生徒が多かったのですが、先輩たちの活動を見て自分たちで企画した方がいいと思う生徒が年々増え、
今では自分自身で何かを企画し、周りの人や企業、NPOを巻き込んで活動する人が、NPO等が主催するボランティア活動に参加する人よりも多くなりました。
2021年度は、生徒たち自身が企画したものが43、他団体主催の企画に参加したものが19、コンテストなどで自分のプランを発信したものが5、合計67の活動報告がありました。
サービスラーニングは生徒たちのその後の進路選択に大きな影響を及ぼします。
実際に問題に向き合って初めて、「この知識やスキルを向上させなければ、あの社会的ポジションにつかなければ、この問題は解決できない」と強く感じることができるからです。
学びのオリンピック
SOLA(Shibuya Olympiad
in Liberal Arts)
SDGs達成を目指す渋渋生による世界の中高生のための国際イベントです。
SDGs達成に必要な「多様性」と「協働」を象徴するイベントと言えばオリンピック、「SDGs達成のカギとなる学問」と言えばリベラルアーツ、
「空」のように世界を一つに繋げたいというのが名前の由来です。教員が決めたのは、このイベント名と開催日だけで、それ以外は渋渋生自身が開催するか否かも含めて、全てを企画し、運営します。
オリンピックということで、色々な種目があり、国際会議、プレゼンテーション、ワークショップ、コンペティションなどの部門に分かれていますが、それらの種目も全て生徒たちが一から立ち上げます。
本校は、2018年に「Water is Life」という世界水会議を開催しました。世界18カ国29校から180名の高校生を学園に招き、水に関する諸問題について解決策を検討し、アクションプランを作りました。
渋渋生たちは色々な形で会議の運営に携わりました。通常の世界高校生会議のファシリテイターを務めるのは教員や大学生なのですが、これも生徒が行いました。
「ここまで生徒主体で行われた高校生会議は過去に例を見ない」と海外の参加者から高い評価を受け、文部科学省からもSGHの最高評価をいただきました。
しかし、私たちはWILに足りなかったものが3つあると考えました。1つは、研究発表の専門性の高さと英語の壁のため日本からの参加校が少なかったこと、2つめは中学生が会議に参加できなかったこと、
最後は、どの国のどの学校を招き、何をやるのかは教員が決め、生徒たち自身が考える機会が少なかったことでした。それらを解決するイベントとして考え出させれたのが学びのオリンピックでした。
2021年8月に開催された第1回には、17か国・地域から約900名の中高生がオンラインで一堂に会しました。他校さんだけでなく、団体様、スペシャリストの方とのネットワークの構築が目的の1つでしたが、
17団体40名のゲストの協力を得ることができ、大変質の高いイベントになりました。事後アンケートでは、「参加して良かった」95.6%と参加者の満足度も高く、17のSDGs全てに関して、
意識を高めることにも成功しました。国内外の生徒さんや先生方から、「第2回もやってほしい」とリクエストをいただき、SOLA2022も実施し、前年と同様に成功しました。
SOLA2021は、ユネスコスクール大賞文部科学大臣賞を受賞するなど、多方面から高い評価をいただき、実行委員本部役員を務めた生徒たちが、
サステナブルブランド国際会議2022横浜においてプレナリースピーカーとして登壇する機会を得ました。そこで生徒たちは「日本社会のマインドセットを変えたい」と以下のようなメッセージを発信しました。
「私たちがSOLA実行委員に立候補したのには、今の日本社会の状況を少しでも良くしたいと思ったからです。
まず、「SDGsの認知度」についてです。これは、企業の方々のご尽力のおかげで、ここ1,2年で一気に向上したと思いますが、詳しい所となるとわかっていない中高生はまだまだいます。
「若者の声が届かない」、「生徒と社会の連携不足」は、さらに深刻な問題だと思っています。中高生がSDGs達成に向けての良いアイディアを持っていたとしても、企業などにproposeしにくい、
「中学生、高校生が言うことだから」と大人に相手にされない。そうなると社会に貢献する意欲もなくなっていく。そんな悪循環が生じていると考えます。
「リベラルアーツの普及不足」も問題で、これは学問間の連携が取れていないことを意味します。
地球温暖化やコロナなどの問題は、科学技術だけでなく経済などの様々な分野、各国の歴史や地理、文化などから来る様々なアイディアを集結させなければ解決しません。
そのための学問がリベラルアーツで、他の国ではこの重要性が再認識されていますが、日本ではその言葉さえ知らない人がたくさんいます。
私たちの学校では教科横断型授業が一般的なこともあり、生徒たちはその重要性を知っています。
渋渋生のように、日本中の学生がリベラルアーツ的な発想を持って学べば、SDGs解決を可能にする人たちがたくさん出てくるのにと常に思ってきました。」
ユネスコスクールとして
2005年の「ESDの10年」開始を機に、文部科学省と日本ユネスコ国内委員会は、ユネスコスクールを我が国におけるESDの推進拠点として位置付けました。
本校はユネスコスクールの一つとしてESDの普及を積極的に行なってきました。
例えば、第1回ユネスコスクール全国大会は本校を会場として開催され、パネルディスカッションやプレゼンテーションのステージに本校の教員および生徒が登壇しました。
また、その当時は、ESDとは何かを生徒向けに分り易く説明したものが存在しなかったので、本校オリジナルの冊子「ぐるぐるーESDって何だろう?-」をユネスコスクールのホームページ内「教材ルーム」に提供しました。
その後、文部科学省が日本における全ての学校でESDを推進することを取り決め、地球社会の共通の目標としてSDGsも設定されたことで、
ユネスコスクールはSDGs教育先進校としてロールモデルの役割を果たしています。
上記の学びのオリンピックSOLAもそうですが、渋渋のSDGs教育活動を実施する上で校外のネットワークは非常に重要です。
ユネスコスクールのネットワークと聞いて、渋渋生たちがまず思い出すのは、「世界寺子屋運動」などの募金についてかもしれません。
図書委員やボランティア部が毎年全校生徒に呼びかけてお金を集め、結果もしっかりと報告しているからです。
アフガニスタンやネパールに学校ができたと聞いて生徒たちは自分事のように喜んでいました。また、地元では、渋谷ユネスコ協会さんとの協力関係もしっかりとできています。
生徒の企画をお手伝いしていただいたり、あちらの企画に積極的に参加しています。ユネスコスクールの学校さんにも、特に生徒の研究についていろいろとお世話になっています。
最近の例では、世界高校生水会議に参加するために水に関する教育について研究している生徒たちが、横浜市立幸ヶ谷(こうがや)小学校さんと多摩市立南鶴巻(みなみつるまき)小学校さんに出張授業をさせていただきました。
この授業を持続可能なものにするため、どの小学校中学校でも活用できるようにパワーポイントのデータをユネスコスクールのホームページ「教材ルーム」に掲載します。
渋渋が考える英語力とは
上記のSOLAの運営だけでなく、模擬国連における最優秀賞、模擬G20サミットにおける最優秀元首賞、言語学オリンピック金賞、ディベート国際大会優勝など数々の実績が証明しているように、
世界に発信できる英語力を持つ生徒が多く育つ学校です。本校では、国際人とは単に英語ができる人ではなく、SGDs達成を担う次世代地球市民であると考えているので、
英語は諸問題解決のためのツールとして捉え、話す内容や何のために発信するかに重点を置いています。
いわゆる4技能も、調べ発信するという環境を生徒たちに提供すれば自然に育っていくものなので、それ自体をゴールにしていません。
本校は世間ではよく進学校と言われますが、生徒たちは、それよりもグローバルリーダーを育成している学校という意識を強く持っています。
帰国英語コースはもちろん、一般英語コースにおいても日本の大学受験をゴールとしておらず、
もし海外大学に進学したとしても授業がしっかりと受けられるレベルの力を全員に身につけさせて卒業させることを、英語科の目標としています。
帰国英語コースの授業は、北米での国語や社会の授業のように、プロジェクトベースで進めていきます。一般英語コースは、中1からアメリカのテキストを使用して、
ハイレベルなリスニングやアクティビティを行い、中3になるとネイティブ教員によるEssay Writing指導が始まり、
高校ではディスカッション・プレゼンテーション・ディベート等が中心となった授業になります。
一般コースの中で毎年16名ほどが中3より帰国コースと同様のANコースを受講しています。
いずれのコースにおいても、英語を使って、調べて考え行動し、自分の主張を論理的に発信できるようになる。これが本校の英語教育です。
御校の魅力・特色を
教えてください!
本校はユネスコスクールとしてESD(=持続可能な地球社会構築のための教育)に本気で取り組んでいます。
SDGs達成を目指して宇宙を駆けるこのペガサスは、渋渋の教育を図で表したものです。
片方の翼は、教科横断型アクティブラーニングで、地球社会が抱える問題についての基本知識を教員から学び、次にそれをもとに生徒一人一人が調べ考え、
最後にその解決案などを発信するというプロセスで成り立っています。学園長によるリベラルアーツの授業を基礎とする複数教科の連携授業の他、研修などの行事、
委員会やクラブ活動においてSDGsの知識と意識の土台を作ります。
もう一方の翼は社会貢献学習サービスラーニングで、生徒たち自身が課題を決め、計画し、行動・発信します。
そして頭部は自調自考論文作成となっており、各人が1つの問いを立て、それをとことん研究します。この3つが、SDGs達成を担う次世代地球市民の育成の柱です。
前足は、英語力と探求力です。この2つの力は日本人の弱点とよく言われますが、渋渋生の場合はこれが強みです。
模擬国連やディベート、模擬G20サミット、言語学オリンピックの国際大会で最優秀賞に輝く等、諸外国に負けていません。
後ろ足は、より効果的にESDを実践するためのネットワークを表しています。
ユネスコスクールの他、各国のグローバル先進校によるリーグGALESS日本代表校、SGH校認定校(2014年より5年間、最終年に文科省の最高評価)、
WWLコンソーシアム構築事業拠点校(2019年より4年間)として築いた国内外の学校、企業、教育機関などとの絆を活用し、現在の日本で可能な最高の教育機会を生徒たちに提供いています。
2005年より渋渋はESDの開発に尽力してきて、このような教育システムを構築することが叶いました。
卒業生たちが世界中で、色々な分野でSDGs達成に向けての大きなチカラとなっていることからも、本校の地球市民教育は成功していると思います。
しかしこれは本校だけでできるものではなく、私たちの授業も研究もイベントも皆様のご協力がなければ、成り立ちません。
皆様、引き続きご支援とご協力をお願いいたします。共に全人類が永続的に安心して暮らせる社会を作っていきましょう。
どのような生徒を
育てていますか?
一言で申し上げれば、本校の教育目標にある「自調自考」「高い倫理感」「国際人」を体現する生徒を育てている、ということになります。
生徒たちが1人の地球市民として地球上で起きている様々な社会課題を自分事として捉え、それらの課題解決に向けて貢献することを自己のキャリアのゴールに設定し、
そのキャリアを進むのに最適な環境はどこなのか? という視点で進路選択を行うような生徒像が理想ということです。
「どこの大学に進学したいか?」は自分の進路を考える上で最初に持つべき疑問ではありません。
「自分には何ができるのか?」「自分が達成したいことは何か?」というように、まずは自分という人間が何者かを理解することから始まります。
その上で、そんな自分が中高を卒業して「社会とどのような形で関わりたいか?」に目を向けてもらいます。
「国際社会のど真ん中で各国の代表と世界的な課題について議論したい」「弁護士として社会的に弱者の位置におかれた人々のために働きたい」など、
生徒たちが関わろうとする「社会」は、その場所も規模もさまざまです。
このように、自分を知り、その上で自分の進みたい方向性をイメージすることで、初めて自分が高校卒業後に身を置くべき環境が自ずと定まってくるというのが理想的な進路学習の流れとなります。
大学合格をゴールと捉えれば、「どこの大学にするか」「自分が合格を勝ち取れる大学はどこか」という考え方に傾いてしまいます。
そのような考え方では、「大学合格」という目標が達成された後はモチベーションをどこに見出せば良いのかわからなくなってしまうかもしれません。
現に日本の大学生が入学後にモチベーションを下げてしまうことを問題視する声も多く聞こえます。しかし本校の卒業生たちは、高校卒業後も深い学びや研究、社会貢献活動を積極的に行っています。
これは大学合格をゴールとはせず、「人生の制作責任者は他ならぬ自分自身である」という自覚をもったうえで、大学卒業後の長い人生を見据えた進路選択を行っていることのあらわれと言えるでしょう。
どのような入学生を
求めていますか?
本校では特にこのような生徒に入学してほしいというものはありません。 本校に入学した生徒たちには自分がやりたいことができ、かつ楽しみながら学校生活を送ってほしいと思っています。 そのためにはお互いの個性を認め、お互いを尊重しあうことが大事です。したがって、いろいろなタイプの生徒がいてほしいと考えています。
入学希望者の皆さんに
メッセージを
お願いします!
高際伊都子学校長よりメッセージ
皆さんは、未来からの留学生です。過去を語るのではなく、未来を一緒に語り、創造していきましょう。
オリジナルの入試制度 |
本校では海外在住経験(在住2年以上・帰国後2年以内)がある者に対して帰国生入試を実施しています。
試験は英語試験を含む帰国英語型と作文(日本語)を含む日本語作文型があり、どちらかを選択して受験ができます。
※英語型試験に合格した場合は英語の授業時間のみネイティブ教員による取り出し授業となります。 |
最新の入試情報 | 入試情報サイト |
学校名 | 渋谷教育学園渋谷中学高等学校 |
教育理念/建学の精神 | 「自調自考の力を伸ばす」「国際人としての資質を養う」「高い倫理感を育てる」 |
所在地 | 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-21-18 |