友達追加 今後、表示させない。 画面を閉じる
ぼらぷらSDGs高大連携プラットフォーム

静岡雙葉中学校・高等学校SDGs INTERVIEW

静岡雙葉中学校・高等学校 SDGsインタビュー

高校で特に力をいれているSDGs
貧困をなくそう すべての人に健康と福祉を 質の高い教育をみんなに 住み続けられるまちづくりを つくる責任つかう責任

INTERVIEW MOVIE

静岡雙葉中学校・高等学校の紹介動画

PEACEプロジェクトのこれまでの企画

御校のビジョンや方針と
SDGsの関連性を
教えてください

1621年、北フランスに生まれた創立者ニコラバレ神父が、十分な教育を受けられない当時の貧しい庶民の子供たちを見て、 「子供たちが神を知り、愛し、神と人に仕える喜びを学ぶこと」を願い、創った小さな学校とその学校を支える修道女の集まり 「幼きイエス会」が雙葉学園の礎です。その精神は今も、本校教職員や生徒をはじめ世界中にあるバレ神父の生徒たちに受け継がれています。 金銭的なものだけでなく何らかの貧しさを抱えた人々へのまなざしは、創立以来変わることなく120年の学校の伝統の中で受け継がれ深化し、 学校からの地域や社会に向けた様々なアクションとして示されてきました。 持続可能な社会の実現はその歩みの延長にあるものと信じ、さらに活発で充実した教育活動、社会貢献活動に力を入れてまいります。

本校を起点として教職員や生徒から保護者の皆様や地域の皆様へ、卒業生からそれぞれの活躍先で関わるすべての皆様へと同心円状に輪が広がり、 社会課題解決に向け手を取りあい協働する仲間が増えていくことを願っています。

地元を知り
地元の魅力を守れる人に
「食に関するSDGs」

中学の家庭科の授業では、静岡市水産物商業協同組合から講師の方をお招きした「おさかな実習」や、静岡市の製茶問屋「和田長治商店」の副社長さん、 静岡茶業青年団の皆さんをお招きした「静岡茶講座」を実施しています。地元の水産業や農業の魅力を再発見し、手の届くところからできる地産地消を考えます。 暮らしに欠かせない「食」を巡り、さまざまな懸案をテーマに、企業・団体の取り組みなども調べながら自分たちにできることを考え、発表します。

高校でも家庭科と生物の教科横断授業として、魚や鳥の解剖と調理からいのちの尊さを学び、食品を大切にいただく心を育みます。

私たちの力で明るく元気で
過ごしやすい街に!

本校では自転車登校者の中から「自転車リーダー」が選出され、全校にマナー向上を呼び掛けています。 この仕事の一貫として、年数回「指導強化の日」を設け校門付近でのマナー指導を行い、地域の交通安全に貢献しています。 昨年は、「高校生自転車マナーアップチャレンジ」のモデル校にも指定され、静岡中央警察署・静岡市役所(葵区地域総務課・道路保全課)・交通安全協会静岡中央地区支部の方々とともに、 のぼりを持ちながら通行マナーに関する声かけを行いました。

本校の吹奏楽部は地域の皆様にお聴きいただく演奏機会を大切にしており、 地元の商店街や商業施設のお祭りや図書館でのイベント、地元企業の産業フェアや住宅展示場の特設ステージなどにも出演しています。 大好きな音楽を通じて地域の皆様に元気をお届けできればと、生徒たちの企画や演出にも力が入ります。

地元の憩いの場である、浅間神社や駿府城公園では定期的な清掃活動や花壇の花植えを行っています。 広い境内や園内の掃除は時間のかかる作業ですが、毎回心を込めて丁寧に取り組んでいます。 生徒会の主催で近隣地域の小学生の皆さんをお招きし「パラスポーツ交流」を行っています。 講師として「NPO法人しずおか障がい者フライングディスク協会」の方々にご来校いただき、 パラスポーツの競技である「フライングディスク」と「ボッチャ」を教えていただきます。パラスポーツへの理解を深める良い機会となっています。

寒い冬にも温かな気持ちが
広がるよう願いを込めて

本校は、カトリックのミッションスクールとしてクリスマスを大切にしていますが、校内行事だけでなく地域の皆様にもその喜びを分かち合う企画を 行っています。校内クリスマス会では地域の方をお招きして、絵本の読み聞かせやキャンドルサービス、各部活動の出し物を披露しています。 寒い日に学校にお越しいただいた皆様に少しでも温かい気持ちになっていただけるようそれぞれに工夫を凝らしておもてなしします。 美術科の教員と一部の有志生徒は、駅前の公園広場に優しい光に包まれる空間アートを楽しめる場を提供しています。道行く人がふと立ち寄り、 ひととき日常の喧騒から離れ自分と向き合うことができるような温かな心和む場所が出来上がります。

全校生徒で行う「クリスマス訪問」では地域の病院や高齢者施設や作業所など様々な医療・福祉施設を生徒が訪れ、クリスマスカードを届け、 歌や演奏、ダンスや劇を披露したり、手づくり工作キットや自分たちで点てたお茶やお菓子とともに利用者の方と交流します。 訪問までの準備期間にチームに分かれ、喜んでいただける企画を一生懸命に考えます。 ハンセン病元患者の皆さんの療養所であった御殿場市の神山復生病院への訪問では、今まで亡くなった方の墓参も行い、ハンセン病と人権の歴史にも目を向けます。

コース別探究学習
×
SDGs研究

中学3年生から高校2年生までの3年間、生徒の興味に応じて「生命科学」「国際教養」「科学技術」「社会科学」の 4コースに分かれて行われる本校独自の探究プログラムでは、SDGsの学びを基礎にそれぞれの分野で社会課題に向き合い、 自身の選んだテーマの調査研究を行います。内容はコースによって様々ですが、SDGsのカードゲームへの取り組み、種々のフィールドワーク、 大使館やNGO職員からの国際情勢や多様な価値観、チャリティの意義についてのレクチャー、大学教員などを招いた共生社会創造やエネルギー問題、 生命倫理に関する講演などをきっかけに、それぞれに考察や制作を進め、ポスター発表や英語によるプレゼンテーション、作品発表を行います。 校外でのコンテスト受賞者も多く、中には、小学生にSDGsについて学んでもらうイベントを開催したり、 街のイベントスペースでダンスを披露し集まった人々に児童労働の深刻な現状への理解を求めるスピーチを行ったりと、 自主的にアクションを起こし机上の研究に終わらせず、自分なりの形で発信していく生徒も見られます。

ふたばのコース制
ダンスで児童労働への理解呼びかけ(静岡新聞)
コース別探究学習発表会(静岡新聞)
臓器移植に関する講演(静岡新聞)

部活動
×
SDGsアクション

部活動の中でも様々な社会課題解決に向けた取り組みを行っています。部活動毎に出店する本校の文化祭「雙葉祭」では、 地元の作業所の商品の販売や、子ども向け縁日企画の収益で食品を購入し近隣の子ども食堂への寄付を行うなど、 社会に目を向けた取り組みも目立ちます。吹奏楽部の定期演奏会では生徒が考えた支援先へ募金が呼び掛けられ、 昨年までの10年間は東日本大震災で被害のあった東北の学校へ多くの楽器が送られ、今年度はアフリカ・マラウイの学校での音楽教育、 芸術鑑賞会開催に役立てられ、音楽を通じた繋がりを広げています。

マラウイでの音楽祭(NPOせいぼ)

小羊委員会

本校には社会奉仕を担う委員会活動として「小羊委員会」があります。キリスト教の人間観、イエス・キリストの弱くされた人々に対する姿に倣い、 小羊のように従順にその使命を果たすという意味が込められた長い伝統のある委員会です。 現在の活動としては、時宜にかなう献金先を決めて全校に寄付を呼びかける月1回の月例献金、古本の回収、口と足で描く芸術家協会の商品販売、 クリスマスの医療・福祉施設訪問の取りまとめなどを行っています。 月例献金では、豪雨や震災等の災害支援、地域の福祉に役立てられる赤い羽根共同募金、その他様々なNPO/NGO団体を通した支援を呼びかけます。 回収された古本は「ジョブ本」の取り組みを通して、障がいのある方々の作業所へ送られ、 クリーニングを経て古本として再版される雇用創出とリユースの形で生かされます。毎月の献金など常に支援を必要とする他者に目を向け、 そのために自分の何かを割くことを習慣にしていることは、日本ではまだ定着に時間のかかる本来の“charity”の感覚、“Noblesse Oblige” の精神を身につけ、実践できる人への成長を促します。

フォスターフレンド

有志の生徒が所属する「フォスターフレンド」は、国際的な教育支援や格差是正のための取り組みを行っています。 海外の支援が必要な子どもたちを里子(フォスターチャイルド)として、その友人として里親的な役割を担おうという意味のグループ名です。 実際に現在はエクアドルと東ティモールの子どもたちと文通を行い、教育を受けるために必要な資金を送金しています。 年に数回開催する「節食ランチ」はその教育支援を呼びかける企画です。昼食をおにぎりのみにし、おかず分の100円程度の寄付を呼びかけています。 定期的な文通は国や言葉、年齢を超えた交わりの楽しさを知らせてくれます。 近年はフェアトレードやレイズトレード、エシカル消費のキャンペーンにも熱心に取り組んでいます。 国際フェアトレードデーに合わせたイベントの開催や、文化祭や学校説明会など校外の方が学校にいらっしゃる際の物品販売、 バレンタインやホワイトデーに合わせた企画を通して、消費行動における倫理意識の向上を呼びかけています。

平和のバトンを
未来へ繋ぐ

本校では平和・人権教育に力を入れており、中学3年生での沖縄平和学習、高校2年生での広島・長崎への研修旅行等の行事をはじめ、 日々の祈りや教科での学習でも折に触れ、世界の平和構築の当事者意識を持つことが呼びかけられています。 ウクライナへのロシアの侵攻をきっかけに、中高生なりに現代世界の平和のあり方を捉え直し、学び、発信しようと 「FUTABA中高生PEACEプロジェクト」を有志生徒が立ち上げ、活動を始めています。 ウクライナやミャンマーの現状や、日本の被爆体験などを知るためにゲストを招いた講演会企画を計画し、 市内の中高生を中心に広く一般にも呼びかけて開催されました。今後もクラウドファンディングによる活動資金集めを行い、 イエメンやアフガニスタンなどにも目を向けながら、世界の出来事を自分ごとにするきっかけとなる企画を継続的に発信していく予定です。

「高校生平和大使/高校生1万人署名活動」に関わる生徒も多く、断続的に本校から大使や派遣代表を選出いただいており、 校内での啓発活動も活発に行われています。コロナ禍により例年の広島・長崎への研修旅行が中止になった学年では、 代替企画として千羽鶴の作成が発案され、小羊委員と有志生徒により糸を通された折り鶴が広島平和記念資料館に送られました。 平和記念公園内「原爆の子の像」に捧げられた後、絵葉書やメモ帳に再生されます。 市内で開かれるウクライナ支援のチャリティイベントなどにも生徒がパネリストとして登壇させていただいております。

PEACEプロジェクトの活動について(テレビ静岡/静岡朝日テレビ)
「しずおか笑顔プロジェクト」への参加(NHK)

地域の生涯学習と
交流の拠点に
~雙葉アカデミー~

静岡市の中心に位置する学校の立地を生かし、生徒や保護者だけでなく広く一般の方もお招きし生涯学習の場として活用いただくことを目指し、 年に数回「雙葉アカデミー」を開催しています。講師は企業の研究職の方や音楽家、エクササイズのインストラクターや手芸家など多様で、 今後も様々な企画を発信し新しい学びの場の提供によって、少しでも地域の活性化に貢献できればと考えております。

生徒会による3Rの取り組み

生徒会が主導して3Rを意識した日常品の使用後の扱い方を考える取り組みを行っています。 学校ではコンタクトレンズの空きケースが「アイシティecoプロジェクト」を通して再資源化、障がい者の自立・就労支援に、 ペットボトルキャップはリサイクルされ収益が世界のワクチン支援に、使い捨てカイロは水質・水環境の改善のために役立てられています。 その他にも古紙の回収BOXが各教室に置かれるなど、ゴミとして廃棄されるものの削減に努めています。

    

コロナ禍に懸命に働く
医療従事者の皆さんに
感謝を込めて

コロナ禍の最前線で日々奮闘くださっている医療従事者の皆様への感謝を伝えたく、 また少しでも力になれることがあればと生徒有志や教科でいくつかの取り組みを行いました。 英語の授業では、海外の医療従事者の方に、英語で手紙を書く試みが行われ、紹介された例文を参考に、具体的な感謝の内容を個々に考えながら、 英作文で手紙を完成させました。アメリカの4つの病院に届けられました。医療に従事する卒業生も多いこともあり、 日頃から近隣の病院との交流が活発ですが、マスクやフェイスシールドが不足した時期には有志生徒が自作の物品を寄贈し、 スタッフの皆さんにお使いいただきました。感染対策の観点から卒業生による謝恩会の中止が続いておりますが、 そのための積立金の一部は病院への寄付に代えられています。

病院への寄付(静岡新聞)
病院への寄付(SBS)

御校の魅力・特色を
教えてください!

教育方針である「キリスト教の教えに基づき、高く、深い知性と精神性を備え、自立した女性」を目指すため「深い精神性」「未来への志」 「確かな学力」の3つの教育の柱を設定しています。将来を見据え、社会に視野を広げていく力・総合的な人間力を築き上げていきます。

・深い精神性
人は神の愛を受け入れ、 その愛に応えるべき存在です。他者とともに生きる中で「互いに愛し、愛される中で互いを尊重し合うこと」が人間の幸せに深く関わってきます。本校ではこのような価値観を基盤として、心を育む教育を実践しています。

・未来への志
自ら未来を切り開いていく「志」を育むために、5年前からスタートした雙葉独自のプログラム『ふたばのコース制(総合的な探究の時間)』では、社会や自然に触れる体験を通じて興味の翼を広げ、夢をもって様々な問題に取り組んでいく力を身につけます。 大学入試制度の改革で求められている、主体性や思考力・判断力・表現力などの養成をしています。

・確かな学力
女子ならではの強みや思考傾向を存分に生かした的確な学習法で、自ら学習する意欲を引き出す指導が本校の特色です。中高6年間を3段階に分け、その時期に欠かせない指導を計画的に行います。自己管理による学習習慣をつけ、効果的な学びを重ねていくことで、入学時には想像もできなかったほどの学力が6年後には必ず身に付いていきます。

どのような生徒を
育てていますか?

雙葉で育った生徒を説明する際に「何か物を受け取る際に両手で受け取ることのできる生徒」と説明しております。 そのような姿に象徴されるのは、相手の人としての尊厳を受け止め大切に思うことができること、自分の周囲にある物事や出来事に 感謝の念をもって接することができることだと思います。本校はこれからもそのような、その身から愛の香りを漂わせ、 自身の知性を他者のために生かすことのできる人、時代や社会のどんな変容にも立ち向かう強い芯を持ち、現代的なリーダーシップを発揮し 変革を起こせる人、自分らしさを誇れる凛とした生き方のできる人を育てていきたいと思っております。

どのような入学生を
求めていますか?

これからの自分の可能性を信じ、さらにそれを伸ばしていこうとする意欲のある皆さんをお待ちしています。 自分を信じられる人は他者や未来も信じることができ、希望と深い愛をもって生きる人になれるはずです。 きっかけは様々かと思いますが、本校の何かに魅力を感じ進学を希望してもらえたならばそれはとても喜ばしいことで、 きっと大切なご縁です。ともに学び成長させてもらえる日を楽しみにしています。

入学希望者の皆さんに
メッセージをお願いします!

カトリック校として、次の2点を基本的なあり方として目指したいと思います。 第一は、本学園に通うすべての生徒が、「自分はここに受け入れられている」「ここに自分の居場所がある」と感じられることです。 第二は、一人ひとりの生徒に神から与えられている資質や能力を遺憾なく伸ばすとともに、伸ばした力を自分の幸せのためだけでなく、 皆の幸せのために使う心を育むことです。すべての生徒が、将来の社会生活を含め、自らに与えられたいのちをよりよく生き抜く力を 身につけることを、心から願っております。それぞれに光り輝くものをもった皆さんとの出会い、ご入学をお待ちしております。

入試情報

最新の入試情報 入試情報サイト
中学時代の取り組みを
評価する入試制度
入学入学試験で面接を実施しています。小学校時代に経験したSDGsの体験等を質問に合わせてお話しください。

学校情報

学校名 静岡雙葉中学校・高等学校
学科/コース一覧 普通科(完全中高一貫制)
教育理念/建学の精神 徳においては純真に、義務においては堅実に
所在地 静岡県静岡市葵区追手町10-71