[ぼらぷらSDGs小論文]

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わたしのSDGsアクション

『自身が発症した病から考えるSDGs』

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小論文

『自身が発症した病から考えるSDGs』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 昨今、新型コロナウイルス感染症の流行禍でメンタルヘルスの問題が問われている。精神疾患の一つ、「摂食障害」もそうである。国立成育医療研究センターによる子どもの心の診療ネットワーク事業では、新型コロナウイルス感染症下の子どもの心の実態調査を行い、全国26医療機関が参加した調査でコロナ流行前の2019年と比べ2020年は神経性食欲不振症の患者が1.6倍に増えたことが判明した。

 今、出来る最大の貢献はこの病を経験した一人として「摂食障害」という病を伝えることだ。なぜなら一人でも多くの方にこの病を知って頂き、一人の経験者として摂食障害の予防・支援対策を述べることが使命と考えるからである。本稿では、これをSDGsの目標に沿って述べる。

 まず、3.「すべての人に健康と福祉を」においては、昨年時の摂食障害の入院経験から摂食障害専門の医療機関や医師を増やすべきだと思う。なぜなら、内科から精神科への転床時に病床使用率が逼迫し転床が延びてしまった。国立成育医療研究センターの調査では、摂食障害の病床充足率について回答した5施設中4施設で病床使用率が増加しており、200%超の施設も2施設あった。つまり、日本は摂食障害を治療できる医療機関が少ないことが分かる。

 次に、4.「質の高い教育をみんなに」では食育の重要性を伝える。2005年に成立の食育基本法では「生きるための基本的な知識であり、知識の教育、道徳教育、体育教育の基礎となるべきもの」とある。摂食障害の患者の中には特定の食品のみの摂取や極端に偏った食生活が見受けられた。つまり、食への正しい知識がないことで発症する場合もある。SDGsの5つのPの「豊かさ」から、全ての人間が豊かで充実した生活を送れるようにするには「食事」は欠かせないものである。食は命をつなぐ、逆に食を断つことは自身の命を自ら絶つことに直結する。幼い頃から食の重要性を教えることは命の授業でもあり、子どもたちが生涯健康で充実した生活を送っていくために必要な未来への投資でもある。食は生涯続くものなので、ゆくゆくは食育を一つの教育科目として学ぶべきであると思う。

 三つ目に、16.「平和と公正をすべての人に」では摂食障害患者における不当な身体拘束の問題について述べたい。イギリスの医学雑誌「エピデミオロジー・アンド・サイキアトリック・サイエンシズ」の論文によると、精神科病院の身体拘束は日本はアメリカの266倍に昇り他国と比較しても多い。これは歴史的背景や一般医療と比べ、少ない医療スタッフでの運営が影響している。「身体拘束」については患者の自傷行為を防ぐ目的で行われるが、「代替方法が見つかるまでのやむをえない処置」による場合もある。同じ摂食障害で入院し身体拘束を受けていた患者によれば、自由が利かない中での生活における精神面での苦闘について赤裸々に話していた。人権を守るためにも身体拘束に代わる措置を考えて頂きたいと切に願う。

 以上より、摂食障害という一つの問題をとっても多様な課題があることからSDGsの「不可分」に値し、日本における「摂食障害」の支援・予防対策は未だ未熟であることが分かるだろうか。外見からは分からないが、私の体は時期が経過してもなお「健康な」体に回復していない。心も回復途上である。この病が心や体を蝕むリスクはとても大きい。同じような思いで苦しむ人をもうこれ以上出したくない。だからこそ「伝える」。一人の経験者として「語り部」のような形でこの病の怖さを伝え、今後は摂食障害の啓発活動やこの病により社会に閉ざされた人の支援に携わっていき「誰も置き去りにしない社会」の実現に貢献していく。

オンライン研修を受講した感想

総合的な満足度

大変満足 5つ星評価

受講前の気持ち

SDGsについて学びたい、将来の進路に活かしたい、社会問題に興味がある

受講後の気持ち

一生モノの学びになった!
視野が広がった!
SDGsを自分ゴトとして捉えられるようになった!
LIVEボランティアが楽しかった!

研修を受講した理由を教えて下さい

今回応募した理由は、SDGsについて一から学ぶことが出来るとともにカンボジアの子どもたちとリアルタイムで話すことが出来るという点に魅力を感じました。また、現在コロナ禍で先行きが見えない中、SDGsの「誰も置き去りにしない」という理念は社会に求められていることだと思います。今のこのご時世だからこそ学ぶことで得られる価値はとても大きいものであると感じています。私自身、大学1年時に寮生活を送っていた際に「摂食障害」という精神障がいを発症しました。コロナ禍で人とのかかわりが制限される中でもあったので、なかなか人に相談出来ずに孤独感に苛まれ、とても辛い思いをしました。「摂食障害」とSDGsは17の目標の中の「3.すべての人に健康と福祉を」という目標をもとに「リボンの会」という啓発活動を通して摂食障害の支援を行っている団体もあります。こういった様々な理由から申し込みをさせて頂きました。

研修を受講した感想は?

今回、初めてぼらぷらの研修に参加し、SDGsを自分ゴト化することが出来るようになったと感じる。毎回の研修の中の「自分ゴト化してみよう」において、考える機会がたくさん与えられていたことが要因であると考える。今回参加した理由としては、自分自身の病とSDGsも深く結びついていることが分かったからである。実際に、17の目標とそのターゲットを深く学んでいくことで、自身が発症した「摂食障害」における課題がSDGsのどの目標に繋がっているのかを可視化することが出来たのはとても大きかった。また研修の最後に小論文を作成し、自身の病を少しでも多くの人に認知して頂くことで、それが自分自身にとって出来るSDGs達成への最大の貢献なのではないかとも考えるようになった。春休みという短い期間ではあったが、とても充実した研修となったとともに一生モノの体験をつかむことが出来、大変満足している。

今後、今回の経験をどのように活かしていきたいですか?

ぼらぷら研修で学んだ知識や体験を身近な人から伝えていきたいと思う。そして興味がありそうな人には、ぼらぷら研修への参加を勧め、SDGsの関心を広げていきたい。将来は、「摂食障害」という経験を少しでも活かしていけるような仕事に就きたいと考えているので、SDGsの目標から自分には何が出来るのかをじっくりと考えていくための良い機会として、この経験を活かしていきたい。

これから受講される方へアドバイスお願いします!

将来の自分のために自己投資をしよう!

ぼらぷらへ応援メッセージ

会員様から頂いたメッセージは私達にとって何よりの励みになります!!

とても貴重な経験をすることが出来、大変満足しています。このような素晴らしい研修をコロナ禍という時期に企画してくださり、本当にありがとうございました。また機会があれば、違う研修にも参加してみたいと思います。

ふきだし

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