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子供の兵士

今世界中の紛争地で30~50万人の子供たちが小さな手に銃を持ち戦闘に参加している

この世界で子供たちが参加していない紛争地はないといわれるほど、おもちゃや学校が似合いそうな多くの子供たちが銃を持って戦っている。

1995年から1997年の間に18歳以下の子供たちが、およそ36の武力紛争で、政府軍または反政府勢力の武力要因として参加したことがわかっている。

(このうち28の紛争では、15歳以下の子供たちも加わっている)

紛争の激しさにはばらつきがあり、さほど熾烈でないまま延々と続いている東チモールやイラン、北アイルランドのような例があるかと思えば、アフガニスタン、アルジェリア、スリランカ、トルコなどでは15歳未満の子供たちが大量に徴兵されている。

しかし、紛争地域の現状を正確に把握することは難しい。



なぜ子どもたちが兵士になるのか


子どもたちは無理やり兵士にされる。しかし、軍隊は子どもたちに食事や保護を与える唯一の場所でもある。徴兵のあり方には


①強制的なもの

誘拐と変わらないやり方で子供達はある日突然、家庭もしくは学校や避難先の難民キャンプから引き離され、軍の駐留地に送られる。両親をはじめとする家族は、子供の居場所はおろか生死も知らされないことが多い。

紛争がひどくなると、このやりかたはいっそう厳しいものになるだろう。



②自発的なもの

恵まれない、教育も受けられない子どもたちにとって軍隊とは、食料や住む場所やさらにはうまくすれば給料までもらえるなど、民間人の生活では容易に手に入らないものを与えてくれる場所である。

そのため自発的に兵士になる子どもも多いのだ。

孤児や両親と生き別れたりした子供たちにとっては両親に代わって自分たちを助け、養ってくれる存在なのだ、また武器や軍服への憧れ、権力を持ち他人を服従させることに魅力を感じる者もいる。



③洗脳などによる誘導的なもの

幼い頃から国家主義的あるいは民族主義的イデオロギーにもとづくアイデンティティを形成させ、政治思想を吹き込むことによって、子供たちを紛争に参加しようとする方向に駆り立てている。



紛争参加により子供たちに及ぼす影響

徴兵された少年たちは大人と同じ待遇と訓練を受ける。とはいっても、ほとんどの軍隊における待遇とは、甚だしく過酷な上、下劣かつ非人道的なものだということを忘れてはならない。

新兵に対しては殴ったり、辱めたり、下僕として扱ったり、売春婦やアルコールや麻薬をあてがうなどの入隊儀式が行われる。

これによって命を落としたり(自殺の可能性もある)、障害者になったり、生涯消えない肉体的・精神的・感情的ダメージを受ける場合もある。

このように新兵が受ける恐怖感や絶え間ない屈辱感など、心理的プレッシャーは計り知れないという。



今までの紛争で少年兵が確認された国

◎ カンボジア内戦◎

【カンボジア政府軍・フン・セン派】全兵士数 140.500

うち 全少年兵数(最低年齢8歳) 5.620



【フンシンペック派】 全兵士数 10.000

うち 全少年兵数(最低年齢12歳)約1.000



【クメール・ルージュ】 全兵士数 約3.500

うち 全少年兵数(最低年齢5歳)約875



◎アフガニスタン◎

【イスラム教会】全兵士数 60.000

うち 全少年兵数(最低年齢10歳)27.000



【ドスタム将軍派】全兵士数 65.000

うち 全少年兵数 約29.000



◎ミャンマー少数民族問題◎

【ミャンマー政府軍】全兵士数 429.000

うち 全少年兵数 43.000~283.000



【カレン民族自由軍】全兵士数 4.000

うち 全少年兵数 1.000



【モン・タイ軍】全兵士数 8.000

うち全少年兵数 2.000



◎リベリア内戦◎

【リベリア平和評議会】全兵士数 2.000

うち 全少年兵数(最低年齢8歳) 497



【リベリア国民愛国戦線】全兵士数 12.000

うち 全少年兵数(最低年齢6歳) 2.145



【リベリア民主統一解放戦線マンディグ派】全兵士数 約3.000~4.000

うち 全少年兵数(最低年齢8歳) 414



【リベリア民主統一解放戦線クラン派】全兵士数 5.042

うち 全少年兵数(最低年齢9歳) 1.058



◎ウガンダ内戦◎

【神の抵抗軍】全兵士数 約2.000~5.000

うち 全少年兵数(最低年齢5歳) 約3.000~5.000

少女兵数 900~1.550



◎スーダン内戦◎

【スーダン政府軍】全兵士数 79.700

うち 全少年兵数(最低年齢10歳) 約18.000



【スーダン人民解放軍】全兵士数 50・000

うち 全少年兵数(最低年齢9歳) 10.000



◎インド各地の独立運動◎

【マニプール分離独立各派】全兵士数 12.000~15.000

うち 全少年兵数(最低年齢11歳)6.000~7.500

少女兵数 900~1.000



【トリプラ分離独立各派】全兵士数 14.000~16.000

うち 全少年兵数(最低年齢11歳) 7.000~8.000

少女兵数 1.400~1.600







【参考文献】

1999年11月10日発行

生まれたこと・生きること・21世紀を駆ける子どもたちへ

「過酷な世界の天使たち」