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国際協力用語集ワード詳細

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貧困ライン
poverty line

生活していくのに最低必要な収入の基準を意味します。

この最低限必要な収入の中には、いわゆる娯楽や贅沢に関する費用は含まれないのが原則です。つまりギリギリの生活をするための収入です。また、貧困ラインはそれを下回ると生活していくのは困難という判断基準になっています。世界銀行が設定した世界貧困ラインは、2005年の購買力平価(PPP)から「1日1.25米ドル」となっています。

貧困には2種類あると考えられています。ひとつは「絶対的貧困」で、これは衣類、食糧、住居のほか、衛生など、生きていくために必要となるものが得られているかを表します。発展途上国などで、日々の食糧難や水不足、医療や教育が受けられないなどの貧しさを意味するものでもあります。この言葉は、1970年代に、世界銀行が「人間の基本的必要の充実」として定義したものです。もうひとつは「相対的貧困」と呼ばれるもので、その国の所得や消費の分布図の中で下位に位置する水準のことを指します。世界人口の約半数が2ドル以下の貧困生活をしているといわれていまが、絶対貧困率は徐々に減少しつつある傾向がみられています。1981年では19億 4000万人が貧困ライン以下の生活をしていましたが、2008年の時点では発展途上国の人口の22%にあたる12億9000万人にまで減っていると報告 されています。世界銀行では、2030年までに世界貧困ラインを下回る生活をしている人数を3%にまで下げ、さらに収入下位40%の所得を増やすという目 標を掲げています。

ちなみに、日本の(相対的)貧困率ですが、世界的にみて非常に高い位置にあります。2009年に発表された、OECD加盟国30か国の内、日本は、メキシコ、トルコ、アメリカに次いで、貧困率第4位という結果になりました。また、2014年に国内で実施された「国民生活基礎調査」では、等価可処分所得の中央値の半分が貧困ラインとされ、それ以下に位置するのは国民の16.1%という結果が発表されています。さらに、国内の収入格差がとても広いことも分かっています。日本の貧困層は、2000年以降上昇傾向にもあるといわれています。
 

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