2012年2月27日 10:03 AM
【滞在期間】2012-2-16 ~ 2012-2-22 【総評】大変満足 【プロフィール】女性
(1)参加動機
以前からカンボジアという国自体に興味があり、テレビやインターネット上では分からない現地の状況を自分の目で確かめたかったからです。
また子どもが好きなので、「子どもに日本語を教える」というプログラムに惹かれました。
(2)参加した感想
とにかく参加して良かったです。
参加する前は、言葉も通じない子どもたちとどうやって仲良くなれるのか、と不安でしたが、実際に学校に行ってみると子どもたちはみんな人懐こくて、すぐに寄って来てくれました。
簡単な日本語でや英語でコミュニケーションをとれる子どもも多く、「名前は?」「What’s your name?」と子どもたちの方から話しかけてくれ、すぐに学校生活になじむことができました。
学校ではみんな真剣に勉強をしていました。私は主に年長(4年生)の授業を受け持たせていただきました。
やはり子どもなので集中力が欠ける時間帯もありますが、注意をしたら素直に聞いてくれます。
日本語という言語自体とても難しいですが、問題を自分の力だけで解く子どもたちを見ると、とてつもない可能性を感じました。
しかし勉強をする環境は整っているとは、とてもいえませんでした。
自分の教科書を持っていない子ども、自分の筆記用具を持っていない子どもがほとんどです。
その場合日本人ボランティアが貸しますが、貸すだけでなく「ちょうだい」とねだる子どももいます。
日本人がすぐ物をあげてしまうと、甘える習慣がついてしまうのであげないように言われていましたが、断ると悲しそうな顔をする子どももいるので、心が痛みました。
また赤ペンや鉛筆削りの数も十分ではないです。
また、日本人ボランティアは当然クメール語を話すことができません。
日本語や英語を、現地の言葉なしに説明したり、授業を進めるのには限界があり、難しかったです。
現地の学校の先生もどこかで日本語をきちんと勉強したわけではなく、生徒と同じ教科書で独学で学んでおられます。
先生も苦労しておられ、休み時間に「教えて」と言われました。
先生に対する日本語教育の支援も必要ではないか、と感じます。
また教科書の内容は、日本語も英語も本文をまる覚えするような状況です。
大事な文法の説明はないので、授業のポイントがつかめないまま終わってしまうこともあります。
このような環境でも授業が成り立つのは、日本人ボランティアがいるからです。
私が参加した時期はちょうど大学生の春休みの時期でもあったので、日本人はたくさんいましたが、日本人がまったくいなくなる時期もあると聞きました。
日本人がいない中でどのように授業を進めていくのか不安になると同時に、仕方がないことかもしれませんが短期間で去り中途半端にしか関われない自分にふがいなさや、子どもたちに申し訳ない気持ちになりました。
現地の生活は太陽が昇れば起き、沈めば眠るという原始的なものでした。
日頃自分が日本でいかに満たされた生活をしているのか、痛いほど感じました。
それは現地の方が貧しい暮らしをしているという意味ではありません。
自然と調和しながら、家族や村の人たちと協力して暮らしており、むしろある種の豊かさを感じたほどでした。
村の人は皆すれ違うと笑顔で声をかけてくれます。
ホストファミリーのパパとママも本当の家族のように接してくれました。
日本では体験できないことを体験し、学びの多い楽しい一週間でした。
貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
(3)今後、この経験をどのように活かしたいか
私は春から社会人になります。
これからの生活で厳しいことやつらい経験も多いかもしれませんが、カンボジアでの生活や子どもたちの笑顔を思い出しながら、自分ができることは何なのか、しっかり考えて過ごしていこうと思います。