2011年9月19日 2:04 PM
【滞在期間】2011-08-29 ~ 2011-09-12 【総評】大変大変満足 【プロフィール】男性
(1)参加動機
2年前に先輩がフィリピンの別のボランティアに参加させてもらい、その話を聞いているうちにフィリピンに関心が湧きフィリピンボランティアに参加すること を決めました。もちろん子どもが大好きで、先輩たちの写真ではフィリピンの子どもたちの素敵な笑顔がたくさんあったので、実際に現地へ赴き自分でも体験しようと思いました。
(2)参加した感想
まず初日に我々が住んでいたスラムへ着いたとき、日本では考えられないような環境を目の当たりにしました。ガタガタの地面、汚水がだだ漏れ、2畳くらいし かスペースのない家などなど、自分が想像してたのをはるかに超える現状が、そこにはありました。もちろん水も日本ほど余裕はなく、トイレやお風呂でも水が 充分に使えないことを体験した中で、いかに普段日本で生活している環境が良いものなのかを痛感させられました。
ここで生活していた中で、「ボランティアとは何か」という問題を考えさせられました。出発する前、自分の中でのボランティアとは、ただお腹が空いている子 どもに食べ物を与えることや、お金が貧しい人にお金を与えて少しでも彼らの生活が良くなるように手助けをすることだ、と考えていました。
しかしそれはボランティアではないということを、マスターの話から気付くことが出来ました。さっき書いた内容では、ただ子どもの野良犬が可愛いからと言っ てエサを与え、犬は何もしなくてもエサがもらえると思いこんでしまい、そのまま大きくなった後、可愛くなくなったからエサをあげない、という状況になって しまう。このようになると野良犬はその後、なんでエサをくれないんだ!と人を襲うようになってしまうんだ。という話を聞いてから、自分の考えていたボラン ティアはボランティアでなく、偽善者だということを考えさせられました。
そこで給食配給のフィーディングやファーストエイド、空手の指導などを通して、スラムに住む子どもたちに「秩序」を教えていく過程の中で、ありがとうやご めんなさいも言えない彼らの将来のために、少しでも貢献する機会が毎日ありました。最初はなかなか恥ずかしくて、ありがとうと言えなかった子どもがありが とうと言えるようになったとき、同じようにごめんなさいが言えるようになったとき、本当に嬉しく感じました。日本ではあたりまえのように思えることがフィ リピンでは当たり前でないことを目の当たりにしたなかで、いかに自分が彼らに貢献できるかというコミュニケーションを図ることが出来ました。
さらにここで生活をしている中で、日本での生活や自分を生んでくれた両親、自分を支えてくれている人たちへの「感謝」の気持ちが一層強まりました。
ゴミを拾ってそれを売って生活を凌いでいる子どもたち、スモーキーマウンテン付近でバクテリアだらけの川でビニール袋を洗ってそれを売る人たち、寝る場所 がなく外で寝る人たち、住む家がなく物を運ぶ荷台にブルーシートで覆ってそこに住む人、ペンキの缶を使ってご飯を炊く人など、いろんな生活をしている人た ちを見ることが出来た。自分がもし、万が一彼らと同じところに生まれていたとするなら、もちろん彼らと同じような生活を強いられるに違いない。それと比べ て日本では、安全な生活は保障され、両親にご飯を食べさせてもらい、寝る場所があり、冷暖房のクーラーで快適に生活が出来る、そんな生活をしているのでは なく、両親のおかげで「させてもらっている」という感謝の気持ちがありました。今まではいろんなスラムの写真を見たり話を聞いたりして、ある程度の感謝の 気持ちはありましたが、それは単なる頭で考えた感謝であり、心で感じた感謝ではない、というところでも、このスラムでの生活を通して学ぶことが出来まし た。
「ナンバー1でもナンバー2でも、なんでもいいからちゃんとやれ!」と「やるなら今しかねぇ!」。この言葉は現地スタッフのマスターが言っていた僕の大好 きな言葉です。このフィリピンボランティアに参加して、この言葉をマスターから聞いて、何事にももっと積極的に行動しなければならないこと、そして行動に 移すことはまさに今しかないということも学びました。ボランティアをするにしても、日本で勉強やバイトや何事においても、これらの言葉は常に意識するよう になりました。さらに、半分は自分、残り半分は他への思いやり、という「自他共栄」の信念も学んだことによって、この15日間のボランティアはより良いも のとなりましたし、自分自身でも大きく成長することが出来ました。
スラムに住む子どもたちの笑顔は本当に輝いていました。無邪気にいつも笑っている彼らが大好きですッ!是非、もう一度でも二度でも、同じ場所に訪れたいと考えています^^!その時はもっともっと成長して、みんなと会えることを楽しみにしています☆
(3)今後、この経験をどのように活かしたいか
今後、このフィリピンで学んだ経験をまず自分自身で常に感謝の気持ちを忘れないこと、そして残り半分を他への思いやりを持って行動していきたいと思いま す。また、将来教員の立場に立つにあたって、国際理解や国際交流などの面においても幅広く貢献し、生徒たちに感謝の気持ちを教えていきたいです。