2012年3月20日 9:38 AM
【滞在期間】2012年2月29日~3月13日 【総評】大変満足 【性別】女性 【ネーム】まる
(1)参加動機
大きくは二つありました。一つは、私がこれまでに受けた恩や幸せを、少しでも他人に、特に貧困層の人たちに還元したいという思いが強くあったから。もう一つは、BOPビジネスやフェアトレード等、貧困区対象のビジネスを将来の夢に持っていたので、貧困区の本当のニーズをこの目で確かめたかったから。
(2)参加した感想
何もできない自分を強く感じ、自分に対して腹がました。親に養ってもらっているのに親孝行できない。 便利な日本にいるときでさえ、自分一人では何もできない。貧困区キッズサポートなのに、日本から何かプランをたててきたわけではなく、子どものために何か持ってきたわけじゃない。そんな自分がフィリピンでできることなど、本当にありませんでした。マスターのお叱りで目が覚めた私は、二週間もこれからどうなるのだろう、というのが初日抱いた正直な感想です。それでも、今自分のやりたい事(貧困区でのボランティア)ができるかもしれない恵まれた契機なんだ、早く自分が出来ることを見つけたいと、とにかく必死でし た。でも「見つけたい」では駄目なんですよね。どう頑張っても見つけられるわけがないのに。そもそも貧困区の方々は、私が出来るレベルの事で求めている事はないし。ボランティアしてみたって、ボランティアごっこになってしまう。それなのにきっとまだ自分には何かが出来る、とおおこがましくもまだ思っていたのだと思います。ようやくそれを悟ってからは、とにかく自分の事ばかり考えました。野次馬でも何でもいいから、とにかく見て、聞いて、嗅いで、感じよう、と。自分が生まれて、ここに来れたという奇跡に感謝して、吸収できるものを吸収してやろう。時間もお金も費やしてきたのだから、その分を無駄にしてはいけないなと。本当に情けない話ですが、それが何も出来ない自分が出来るせめてもの礼儀だと感じました。でも、この考えは無駄ではなかったと思います。他人のために動く、というよりも自分のために動いた方が、心から動けているような気がしたんです。相手のことを考えるとどうしても頭を使ってしまうというか、とにかく自分のやりたい!やった方がいい!と感じたことを素直にやるのが一番だと感じました。なんか表現が難しいですが。マスターのおかげで、本当に‘素’で精一杯頑張れたような気がします。久しぶりに感情を丸出しにした2週間でした。
ところで、フィリピンに来て価値観が本当に変わりました。日本にはない大切なものがフィリピンにはたくさんあると感じました。もしかしたら、貧困区内での極貧層でなければ、発展途上国で生まれ、暮した方が幸せかもしれないと何度も思いました。それでも、贅沢な生活に慣れてしまった私たちにとっては長期間住むのは正直辛い。だから進歩が必ずしも良いわけでないという反進歩主義者の意見がよく理解できたし、また、先進国の価値観で開発をしてはその土地の暮らしを潰してしまうだけという事を学べました。日本で正しい情報が広く行き届いておらず、結局私もメディアに踊らされた一人だったのだな、と悔しく感じました。だから、日本でもっと勉強しよう、するべきだなと思ったし、それは自分の今ある環境を精一杯生きるフィリピンの生活を見て感じたことでもありました。もう本当に、命を与えてくれた親、自分を支えてくれてる人、チャンスを与えてくれた神様に感謝します。これはもともと強く感じていたことですが、人間に生まれただけで本当に幸せなんですよね。特にこのきっかけを直接与えてくれた両親には感謝してもしきれないので、照れくさいけど親孝行したいです。ってか「したい」じゃなくて「し続け」ます!生きているうちということを意識して。そして、本当に情けない話ですが、無力な自分を早く成長させた姿を見せたいと強く感じました。
(3)今後この経験をどのように
きっとこの体験は忘れることができないと思うので、この経験をモチベーションに、今を大切に頑張りたいです。