2012年3月30日 4:16 PM
【滞在期間】2012年3月12日~3月16日 【総評】満足 【性別】男性 【ネーム】鈴井 豪
(1)参加動機
開発学を専攻しており、その現場を見てみたかったため。
(2)参加した感想
最初にマスターに会った日、マスターに強く叱責され自分がマスターの言う「ボランティアオタク」であったこと、自分の認識が甘かったことを痛感しました。正直、当初はマスターのおっしゃること全てに納得したわけではありませんが、図星なことも多く、満足に親孝行してるとは言えませんでした。
僕は5日間の滞在で、実質、3日間しかおらず、加えてプログラムに応募していました。そのためほとんどボランティア活動に従事できませんでした。マスターに「お前は、何しに来たんだ!!」と怒鳴りちらされ、本当にごもっともで何も言うことができません。
マスターには色々なことを諭されました。
「お前は親孝行しているのか?してないのなら、ここに来る前に親孝行をして来い!!」
「心で感じて心で動け!!」
「両親に感謝、自分の中にある神仏や世間に感謝。」等々
心に突き刺さるような言葉ばかりでした。今でもそれらを胸に留め生活しています。
実際に現地で活動するときはハッピーキッズのリキやドドンがいてくれないと何もできません。日本の震災ボランティアではドンドン働けても、そこでは日本人一人で歩くこともままなりません。自分が如何に無力か、日本というぬるま湯で如何にのうのうと暮らしてきたか。
自分の価値観が大きくゆらぎ、変化していきました。
変化と言えば、やはりスモーキーマウンテンへの価値観でしょうか。自分は当初、スモーキーマウンテンの子どもたちを「可哀そう」「不便そう」など安直に捉えていましたが、実際の話を聞いて、そこが彼らの生活の糧であり、「ゴミの山」ではなく「宝の山」であることを理解しました。ゴミの山であるとともに宝の山でもあるスモーキーマウンテン、この価値観へのインパクトは多大なものでした。
すこし学問的な見方なのですが、従来の開発はインフラの整備や経済構造の近代化ばかりを追及したためにさまざまなところで欠陥がみられ ます。そこで「人間開発」という概念が出てきたわけですが、ここでは教育、特に基礎数学的処理や識字能力ばかりが重視されていました。どちらも否定する気は毛頭なく、両者とと必須だとは思いますがコミュニティの開発が何よりも重要だと思います。ここで僕の学問的見解は無駄なので詳しくは述べませんが、マスターの行う空手を通じて礼儀などの教育し、「自他共栄」の精神を磨く活動はとても先駆的に感じます。それにほんの一瞬でも携われたことは自分にとってとても大きな経験でした。
今後参加される皆さんには是非、明確な目的、それも他社への奉仕に関した目的を持って従事してほしいです。僕はそうでなかったので人のことを言えませんが、それが本当の意味でのボランティアではないでしょうか。
マスター、リキ、ドドン、リオ、みんな、本当にありがとうございました。自分をしっかり持って「クラゲ」のような奴にならず、まずは身近な親孝行というボランティアに励み、自分の夢も含め同時に色々なことに従事していきます!!「やるなら今しかねぇ」のだから。
ここからはマスターへの個人的なお礼です。
マスター、覚えていらっしゃいますか。僕は最後の夜に「自分の親友を亡くした」と吐露しました。それを聞いてマスターは僕に励ましの言葉をくれました。あのときは本当にうれしかったです。帰国後、彼の墓前に行き、少しマスターとの出会いを自慢してきましたww
マスターに言われた通り、彼の写真を財布に入れて生活しています。帰国後、なぜかそのことに関して心が軽やかです。本当にありがとうございました。