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フィリピンが教えてくれたこと

2012年4月5日 9:52 AM

【滞在期間】2012年3月21日~3月27日 【総評】満足 【性別】女性 【ネーム】齋藤 光里

(1)参加動機

 

人の役に立ち、喜んでもらえるとき、幸せを感じられるか ら。テレビなどで、貧しい国の子どもたちの様子をみていて、自分もボランティアに行ってできることをやりたいと思っていたから。また、将来医者になるうえ で、いろんな世界があり、いろんな人達がいることを知っておきたかった。将来そのような国で医療を行うという道もあるので、どんな感じか肌で感じてみた かったから。簡単にいうと自分の視野を広げたいという自己啓発目的もありました。



(2)参加した感想

 

マスター、お世話になったフィリピンのみなさんお元気ですか?
感想文遅くなってすいません。いろいろと予定があり今日やっと地元に戻りました。また、気持ちの整理がつかず、なかなか文章にまとめることができませんでし た。正直、こんなに濃い一週間は今まで無かったんじゃないかと思うくらい密度の高い時間で未だに気持ちの整理がついていません。一週間本当にいろいろ大切なことに気づかされました。気付かれなかったかもしれませんが心の汗が出ない日、泣かなかった日はありませんでした。すべて書くと本一冊書けてしまいそうなので、主に2つ書きたいと思います。


まず、「感謝」
「フィリピンの子どもたちは、自分で稼いで自分で食ってるんだ!それなのにお前たちは親にメシ食わせてもらってそれを当たり前だと思ってしかも、ユニバーシティ・レジャーランドで遊んでいる!」「日本に生まれたことが最高に幸せなんだ!それなのに幸せになりたいなんて言う奴がいる」「自分たちの運命に感謝しなくちゃ 生んでくれた両親に感謝しなくちゃ」「親にボランティアできない奴がここになにしに来たんだ!!」

上記はマスターがおっしゃっていた言葉です。他にもたくさんありますが、マスターの言葉、そしてフィリピンの子どもたちをみて本当に自分が情けなくなりまし た。私は、自分なりに一生懸命頑張って大学に入ったし、大学では、視野を広げようとそれなりに一生懸命やってきたつもりでした。ですが、大学ではろくに勉 強もせず、自分の事に一生懸命なだけで、一番身近な親や環境自体に心から感謝して、身近に対しボランティアをちゃんとできていなかったんだと気付かされま した。今まで自分のおかれている環境は幸せだって思うことはたくさんありました。ですが、日本に生まれたことや、両親に養ってもらっていることなど自分の 中で当たり前にになってしまっていたこと、それ自体が本当に幸せなことだったんですね。そのことを肌で感じ気付くことができた今、本当にすべてに感謝して毎日を過ごすことができます。そんなことにも気付けなかった自分は本当に恥ずかしいし情けないですがそれが事実です。それに気づかせてくれたのがマスター、フィリピンのみなさんでした。


そして、 「真のボランティアとは、”心で感じて心で動く”」

この言葉も私の心の中に大きく響きました。
最初マスターに、「なにしに来たんだ?」と言われ、正直毎日私は悩んでいました。参加動機に記載したような動機で来た私は、マスターが「はい。今日はフィー ディングをやります!手順はこうこうで・・・」というような指示を与えてくれてそれを自分たちがやるというようなものを想像していました。


私が何を悩んだかというと、私とマスターのようなボランティアに対して熱い人達は何かがちがう・・・。ということです。ボランティアやるって思ってきたの に、「さあどうぞやってください」て言われると、子ども達に積極的に話しかけにいくことすらできない。なんで、マスターはそこまでできるんだろう。私にも人 のためにできることをしてあげたいっていう気持ちはある。だけど、そこまで本気になれてないというか・・・・自分には優しさがないんじゃなか?ボランティ アやって自分が成長したいとかそういう気持ちだけで、結局自分のためなんじゃないか?そうこう考えているうちに、自分が医者目指したのも、患者さんを治して自分が人の役に立てたって自己満足するためだったのかな?とか思ってきて、自分の今までの考え方が全部間違っていた気がしてきて自分が嫌になってきました。滞在中、マスターの話や言葉、一緒に滞在した仲間との会話や様子などからずっとそれについて考えていました。


「ボランティアは頭で考えたらだめなんだ!心で感じて心で動くんだ」
「人に感謝できないやつは人から感謝されない」
「自分のため。それが先に来てしまうと本末転倒。だけど、結果的に自分が支えられることもある。」


いろいろ考えていくうちにだんだんこう思うようになってきました。マスターの指示で言われたとおりにこなすのは自分がやってあげたい!っていう心で感じてやってあげるのとは違うじゃないか!?そういういわゆる“ボランティア”は今までもやってきた。自分で無意識のうちに気付いてこうしてあげたいって心で思ったことをやること。それが真のボランティアなんじゃないか?


今 までの私はボランティアにいくとなると、自己啓発のためというウエイトが大きかったのだと思います。できることをやって自分のためになるし、結果的に人の 役に立てるんだったらそれでいいんじゃないか?本当は、人のためにっていう気持ちで行くのがボランティア。そんなことはわかっていた。だけど、そこまで本 気になれていなかったのが事実。そしてすごく頑張っている人をみると、自分とは何が違うんだろう。本気で人のためにってできる人はどうしてそこまでできるんだろう?すごいなあ。そんな疑問さえ持っていました。でもわかりました。


真 のボランティアができなかったのは、感謝するという気持ちが持てていなかったから。自分のおかれている幸せに気づけない。感謝できない。自分の向上ばかり 追い求めている。自分が向上して、医療行為できるようになったらその技術で人を喜ばせられる。そう思っていた。でもそれって自己満足なんじゃないか。本末転倒だったのかもしれない。自分の幸せに感謝する。そこから人のためにっていう気持ちが生まれる。こうしてあげたい!っていう思い、心で感じるっていうことが自然とできるようになる。そこから、自分が知識、技術を身につけて頑張ろうっていう気持ちになれる。そういう風になろう!と思いました。


思えば滞在中少しではありましたが徐徐に”気づく”ことができるようになっていた気がします。「マスターの家で床のシートがぼろぼろになってきている。取り 替えたらいいんじゃないかな?」 「棚の中整理したら良さそうだな」「裸足で歩いている子にサンダルあげたいな。」などなど。滞在初期はどっちかという と、注目していて、気づいた感じだったけど、後半は自然と気づくようになった感じでした。あと付けっぽいですが、感謝するっていう気持ちが芽生えたからではないかなと自分の中では思っています。


長々となりましたが、私は感謝できる人、そしてそこから心で感じて心で動けるそんな人になっていきたいと思います。力不足でできたことは少なかったですが、本当に参加してよかったです。ファーストエイドやフィーディング、お菓子を配ってあげたときに子ども達がthank you と笑顔で返してくれたときは本当にうれしかったです。

マスターは本当に尊敬していますし感謝でいっぱいです。


マスターの生き方私にはすごくかっこよく映っていました。欲をいうともっとお話したかったです。北海道に是非来て多くの学生の前で講演会やってほしいです笑


マスターにあんた根性あるね!って言っていただけたのはすごくうれしかったです!根性を生かしていきます!栄養の話もマスターの足下にも及びませんでしたが、マスターに教えてあげられるくらいになります!!


これからも健康にはお気をつけて、多くのフィリピンの子ども達を笑顔に、そしてボランティアさん達に大切なことを伝えていってほしいです!最後に、関わってくださったすべてのみなさんに感謝でいっぱいです。みんなでつくったファーストエイドのマニュアル是非つかって下さい!!本当にありがとうございました。

 

 

(3)今後、この経験をどのように活かしたいか

 

本当に私にとって大きな一週間でした。これからはすべてに感謝して毎日生きていきます。そしてそこから生まれるボランティア精神”心で感じで心で動ける”そんな人になりたいです。いや、なりたいじゃなくてなります。医者になっても同じだと思います。心で感じて心で動ける医者を目指していきます。自分の幸せに感謝でいるからこそ、知識、技術を身につけ、人の役に立ちたいです。そしていつか、マスターやフィリピンのみなさんにどんな形かわかりませんが恩返しがしたいです。ありがとうございました!!!!