私にできること、それはまず今の現状をしっかりと知ることだ。何が起きどのような人がどんなふうに苦しんでいるのか、しっかりと説明できるようになりたい。例えば、新型コロナウイルスの影響で学校に通えなくなってしまった子供たちのうち、オンラインで教育をうけることができる子供と、貧困層、難民キャンプなどを含む不利な状況に置かれている子供ではデジタル格差が生まれ、教育格差を広げることになりかねない。また、世界的に女性は家庭で男性の3倍家事などの無給労働に従事しており、ロックダウン期間に女性や子供への家庭内暴力が増加した。また、貧困率が過去20年ではじめて上昇した。このような問題を縦割りではなく包括的、総合的視点から考える必要がある。なぜなら、すべての問題に相互関係があるからだ。新型コロナウイルスの影響も、保健、医療分野から、社会、経済分野に至るまで様々な領域に及んでいるのだ。こういった考えを持つことで、特定の人や国だけが問題を解決しようと意識しても変わらないことがわかる。世界中の人たちが自分たち、自国のことだけでなく、より広い視点で物事をとらえることが重要なのだ。