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今、私にできること

2011年4月3日 11:45 AM

【滞在期間】2011-03-20 ~ 2011-03-25 【総評】大変満足 【プロフィール】男性/埼玉



(1)参加動機

 

 元々、ボランティアというものに興味がありました。でも、ボランティアとはいったい何なんだというわだかまりがありました。単に募金をすればいいのか?物 資支援をすればいいのか?では、私にできるボランティアとは?そんな心の葛藤があったので、考えるよりも自ら行動して体で感じてみようと思ったからです。

 

 

(2)参加した感想

 

 今回、私の中での参加テーマは「一人でも多くの子ども達に笑顔を分け与えてあげること」でした。私は医者でもなければ、技術があるわけでもなく、救えるだ けのお金があるわけでもありません。その中で、今私ができることはなんだろうと考えたときにこの答えが出ました。日本に帰国した今だからこそ、やれること はやったと胸を張って言えます。 正直、マニラ空港に着いた時は、ほんとにこんな中にスラム街があるのだろうかというほど、高層ビルが立ち並び、想像とは全く違うものでした。けれども、 そこから移動し現地に到着した時には本当に声が出ないほどでした。家はベニアで簡単に繋ぎ合わせただけでトイレがあることすら珍しい、ましてや電気や水道 なんて。その中を歩けば、子ども達が群がりお金や物をねだって手を伸ばしてくる。終いには大人まで。空港の税関の職員でさえチップチップと言ってお金を媚び てくるのですから。これがフィリピンの現状であり、秩序の無さ、そして激しい貧富の差を実感した瞬間でした。    

 

 また、私は両替して1000ペソのお札しか持って行ってなかったのですが、大きなお店じゃないとお釣りが払えないので、もっと小さな額にしてくださいと 言われました。こんな感じですから、スラムの中のお店で1000ペソを使おうとして店主に笑われました。無知って怖いです。こんなんだから日本人はただの 金持ちとしか思われなくなってしまうのかな…情けねぇと本当に自分が不甲斐無く思いました。    

 

 そして、こんなスラムの生活の中で、マスター(斉藤さん)が子ども達をハイソサイティーに育てようとする考えに感銘を受けました。その中で最も大切な礼 儀。礼儀というものがどれだけ大事なことか私も改めて気付かされました。働くにしても「ありがとうございました」の一言が言えなければ、採用さえしてもら えません。1ペソのお菓子を与える時やフィーディングの際もきちんとお礼をするという行為そのものを教え、きちんと行動できた子だけに配る。これは決して 差別というわけではなく、単純に与えるだけなら何も変わらないからです。子ども達の将来を考えた上でのマスターの行動はすごく学ぶことが多かったです。けれ ども、この礼儀というのも、子ども達が悪いわけではありません。親や環境、文化、 歴史がそうさせてしまったのですから。ひどい親は子ども達に朝ご飯も作らずに家の前にテーブルを出してギャンブルを始めます。それでいて、子どもにはゴミでも 拾って売って稼いでこいと言うのですから、親に金を渡すぐらいなら家に帰らないほうがマシだと考えるのも当然です。これがストリートチルドレンの始まりと なります。そうして礼儀を知らない子が親となり、またその子どもは礼儀を知らない子どもになる。これが負のスパイラルの始まりです。だからこそ、マスターが教 える礼儀というものがどれほど意味のあるものか分かりました。    

 

 フィーディングは日本の1000円で50~60人の子ども達に簡単な食事を与えてあげることができます。日本であれば一食で1000円無くなってしまうこ ともあるでしょう。私は今どれだけ豊かな状況にあり恵まれているのか実感するとともに、非常に複雑な心境になりました。 ファストエイドでは、簡単な治療ですが主に破傷風を防ぐことに目的があります。スラムの暮らしでは、まともに薬を買う余裕はありません。ましてや病院で 診察をしてもらうことなんて、何ヶ月分の給料に値するのか…。ホームステイさせていただいている時にも入院代が払えず請求書だけを頼りに各家に募金をお願 いしている方がいらっしゃいました。そんな時にも、少しばかりのお金を出すことしかできない自分がすごく歯痒かったです。    

 

 スモーキーマウンテンを視察させていただいた時には、自分が得ていた知識と違い、驚きを隠せなかったです。あくまであれは行政が行った処置であり、人々 が勝手にゴミを放置したわけではないということ。最近は入るのにもIDがなければ入れず、子どもはほとんど出入りしていないということ。スモーキーマウンテ ンの周りに住む人々は家の周りはゴミだらけです。でも、これは家の周りにお金が落ちていることと同じです。なぜなら、仕事としてゴミを集め、家の周りにゴ ミを置いているのですから。私も間違った認識をしている一人でした。マザーテレサ孤児院では、たくさんの体が動かない子や障害を抱えた子がたくさんいました。一目見た瞬間に考えるよりも体が先に動きました。なぜなら、一 人一人に我が子のように愛を注いでやることが私にできる唯一のことだと感じたからです。もちろん、この子達はこれからどうなってしまうのだろうかという思 いはありました。しかし、断言できる事は一人一人が精一杯今を生きているということでした。だからこそ、私ができる精一杯のことをしてあげようという気持 ちでいっぱいでした。食事を与えてあげても飲み込めずに吐いてしまって顔に飛んできたり、便の臭いが立ち込めていたりもしました。けれども自然と汚いとい う思いはありませんでした。もし自分の子どもならそんな事は思わないでしょ うし、自分もこうやって育てられたのですから。    

 

 約一週間ほどの滞在でしたが、私にとって人生観が変わるような非常に貴重な時間でした。狭い中で子ども達とごろ寝した時の子ども達の温もり。子ども達の寝顔を 見た時の安心感…今でも鮮明に覚えています。どんな状況でも子ども達が見せてくれる屈託のない笑顔。子ども達に笑顔を分け与えること、それが私の今回のテーマ でしたが、本当の笑顔をもらったのは私のほうだったのかもしれません。別れのバスでは、絶対泣かないと決めていたのに子ども達の泣いている姿を見て、大泣き してしまいました(笑)    今回滞在中に私は感じたことをありのままにノートに書き綴っていました。正直、向こうの生活を体験したら、日本ではほとんどの事が耐えられると思いま す。日本に帰ってきて甘くなる自分がいるはずです。そのため、このノートを見て、経験したことを思い出し、自分に厳しくしていきたいと思っています。今だ から言えることですが、東北地方太平洋沖地震のこともあり、今回の参加をキャンセルし、募金することも考えました。でも、今は本当に参加して良かったと 思っております。行く前は不謹慎なんじゃないかというふうに考えたりもしました。けれども、たくさんの事を自分の目で見て、経験した今だからこそ同じ日本 だから不謹慎なのかという思いも生まれました。

 

 もちろん同じ日本人としての気 持ちはありますし、被災者の方には心よりお見舞い申し上げる次第です。しかし、ニュージーランドでの地震の時には、日本で不謹慎という言葉は出なかったは ずです。ましてや、マスコミの報道の仕方にも問題はありますが、ほとんどが日本人の安否や動向についてだったと思います。大変失礼なことですが日本人だか らって安否が不安なんでしょうか?外人であればそれほど問題ではないのでしょうか?同じように一日一日を精一杯生きる子ども達はどうなってもいいのでしょう か?もちろん世界では知らないことが一瞬一瞬で起こっているのですから仕方ない部分もあります。成田空港を出発する際も、後ろの日本人が「日本は危ないか らね…念のために海外に出ておいたほうがいいよね」というような言葉を聞い てしまいました。私に是非を問う権利はありませんが、都合が悪くなったら逃げるのでしょうか?色々な事を考え、すごく複雑な心境にあります。けれども、今 回の経験を通して人として成長できたことは確かです。  

 

 今回、この貴重な経験をさせていただいたボランティアプラットホームさんやマスターの斉藤さんには大変感謝しております。本当に私の人生観が変わりまし た。日本に帰ってきて第一に行ったことは両親に「ありがとう」と伝えたことでした。自分がどれだけ恵まれていて、帰るところがあることがどれだけ幸せなこ とか実感できました。まだまだ考えがまとまったわけではありません。しかし、マスターが教えてくださった「半分は自分のこり半分は他への思いやり自他 共栄」という言葉を胸に、自分の行動に責任を持って、自分の道を突き進んでいきたいと思っております!本当にありがとうございました!

 

 

(3)今後、この経験をどのように活かしたいか

 

 参加動機である「ボランティアとは」という点で、根本を理解することができました。目の前で転んでしまった人がいたら自然に手を差し伸べてしまうもの。そ んな心の持ち方がボランティア精神なのかもしれません。今回の経験を通して、今後の方向性は決まりました。もちろん普段の生活に自らの考えを行動に移して いくことが第一です。その中で、同じ考えを持つ友とともに起業し、自分達が思うボランティアを実践していきたいと考えております。