[ぼらぷらSDGs小論文]

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わたしのSDGsアクション

『学びの輪を広げる』

小論文

『学びの輪を広げる』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

世界の発展とすべての人がより良い生活を営むために欠かせないのが教育である。エドワード・ブルワー=リットンによる戯曲『リシュリュー』の一節にあるように、「ペンは剣よりも強し」というのが世界の共通認識になってきている。教育とは、一人一人の中にある潜在的な可能性を十分に発揮するために必要な知識であり、道具でありまた武器でもあると考える。しかし、発展途上国に住む子供たちは、日本のような先進国に住む子供に比べて十分な教育を受けることができていないのが現状である。十分な教育を受けられない故に、職業選択の幅が狭まり、貧困から抜け出せないという悪循環を止めるために私たちがしなければならないことは必ずしも大きな行動ではない。学生の私が今できることは、日本語を学びたい人の力になること、多文化の人々と触れ合う機会を持ちお互いの考えを共有することである。

私の住む群馬県には自動車メーカーSUBARUの本社工場がある。そのため私が住む地域では、多くの外国人が技術を学び、家族を養うために懸命に働いている。彼らが生活するうえで最も苦労するのは言語である。仕事をしながら語学学校に通うのは難しいため、地域のボランティアの人たちが毎週仕事終わりに日本語教室を開いている。私も何度か参加したことがあり、そこで多くの外国人の方と触れ合う機会を得た。専門家ではないし教員免許も持っていないので、詳しい文法を教えることは難しいが、一緒に会話を楽しむことはできる。共に考え、共に調べることはできる。小さなことだが、このような何気ないやりとりが助けとなり、多くの技術を身に着け自分の国に帰っていく人を何人も見た。そして、彼らは日本で学んだ知識を、自国を豊かにするために使うだろう。

また、多文化との触れ合いの中で得る知見は、世界の実情を把握するために非常に重要なものである。例えば、日本語教室で出会ったタイから来た男性は、タイでは自動車の排気ガスによる大気汚染が深刻な問題になっていると常に話してくれた。問題を共有することで、お互いに広い世界に目を向けることができ、日常生活の中で自然と環境問題を意識するようになった。このように、関心の輪を広げていくことで、より多くの人が世界的な問題に目を向け、一人一人の行動意識を高めていくことができる。「知る」ということは私たちにできる最初の取り組みであり、問題を解決するために最も大切な要素である。

人と人とのつながりを重要視するSDGsの目標に示されているように、積極的に多くの人と交流し、関心の輪を広げていくことで誰かの役に立つことができる。この考えを軸として、日本語ボランティアの活動を続けていきたい。

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