『あなたの周りにもSDGsが存在します。』
近年、スーパーマーケットや商店街等の食品が売れ残るために、それらを捨てざるを得ない食料廃棄問題や海面一面を覆いつくすほどのプラスチックのゴミが投棄される海の汚染問題、地球温暖化が世界中で問題となっている。これらの問題に世の人々の間で「知っている」と答える人はどれぐらいいるのだろうか。私の考えでは、「知っている」と答える人は大勢いるだろう。なぜなら、私たちはテレビの報道番組やインターネット、新聞等のメディアがこれらの問題を取り上げることで、私たちの生活の問題について知る機会が増えてきたからだ。しかし、なぜ私たちは目や耳にする機会があるにもかかわらず、皆で協力して解決していこうという気持ちや行動が希薄なのだろうか。それは、それらの問題に対してどこか客観的に見ている私たちが存在し、「自分ごと」として考えられないからだと考える。
私自身、今回のSDGsの学びを通して、もっと自分の見地を深め、「自分ごと」として捉えていく必要があると考えた。故に、食品廃棄問題、地球環境問題に着目して、地元の市場へインタビュー活動をすることを計画した。私の住んでいる地域には、昭和25年に創業した「吉塚商店街」という昔ながらの市場がある。今年の11月に市場にある鮮魚店へ赴き、店主の石川さんにインタビュー活動を行った。石川さんへインタビューをする上で、事前に3つの質問を考えた。1つ目は、「お客さんに喜んで買ってもらうためにどのような努力や工夫をされているのか」という質問である。2つ目は、「品物が残ってしまったとき、どのような取り組みをしているか」である。そして3つ目は、「お店や商品に対して現在、石川さんが抱えている問題はあるか。」というものだ。1つ目の質問に対し、石川さんは「とにかく鮮度が良くて安くてお客さんが買いやすいものにこだわっている」とおっしゃっていた。石川さんのお魚は、博多湾から玄界灘の地物の魚を扱っており、毎朝3時30分から4時頃に競りを行っている。更に、魚が残らないように朝取ってきた魚をお客さんのニーズに応えて、フライや南蛮、煮つけなどにして工夫して売るようにしている。実際に私がインタビュー活動をした際もお客さんが石川鮮魚店に訪れ、こぞって石川さんの手作り料理を購入していた。最後に、魚の値段が年々高騰していることが問題点であると指摘していた。高騰する理由について、近年の地球温暖化の影響で海面温度が3度から4度へ上昇しており、本来沖縄に生息している魚が福岡まで泳いで藻を大量に食べてしまうことで、魚が産卵する場所を失い、魚が減少している要因だと明かしていた。「私たちの仕事は自然が頼りだからこそ、地球温暖化はすぐに減るものではないが、皆で協力して地球温暖化がなくなってほしい」と強い思いで語られた。
今回のインタビュー活動を通して私は初めて自分の地元にもSDGsの活動をしている場所があることを知ったのである。自然と密接につながった職業は世の中に多く存在する。故に私たちは、海の生き物を守り、地球温暖化を減らして持続的な地球の環境をつくっていくためにどのようなことに気を付けて生活すべきだろうか。
まずは、家庭内のごみの適切な処理や分別の仕方について今一度見直し、3Rを意識して生活していくことだと考える。ゴミを減らすこと、再利用すること、再生産をすることが基本となるこの考えは一般家庭で生活する私たちのから小学生までのほとんどの人に可能なのではないのだろうか。
SDGsについて学んだ私たちは改めて持続可能な地球になれるよう身近な家族や友達へ今後広める活動をしていく必要がある。