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　新型コロナウイルスの蔓延によって、世界中がかつてない大きな危機に直面し、今まで見えてこなかった多くの社会問題が浮き彫りになった。その例として、米国やヨーロッパ諸国をはじめとする先進国の経済格差による医療体制の不全や、発展途上国の教育の普及率の低下が挙げられる。また、日本では、長年外国人労働者や技能実習生によって支えられてきた農業をはじめとする第一産業はコロナの災禍によって、人出不足ゆえに経営困難に陥っている業者も少なくない。これらの例から、新型コロナウイルスが、持続可能な社会の実現に大きな妨げとなっていることは明らかである。そこで私は、SDGsが掲げるゴールを達成するためには、教育の普及を最優先にすべきだと考える。
　その理由として、三つ挙げられる。一つ目は、子供達は私たちの未来を担うかけがえのない大切な存在であるからだ。若い世代に十分な知識や技術がなければ、職業に就けなくなり、社会に取り残される危険性が出てくる。そうなれば、世界の平和と安全を守る役割を果たせないどころか、自分自身の生活ですら満足ができない状態になり、貧困層の増加につながるだろう。二つ目は、デジタル社会によって、教育の格差が急速に拡大することが予想されるからだ。新型コロナウイルスの流行と伴い、オンライン授業に切り替わった学校が数多くあるが、オンライン設備や環境が整っていない子供達は、自動的に置いていかれ、「デジタル格差が教育格差を広げる」現状がある。現在は、SNSが急速に発達し、インターネットなしには社会が成り立たないデジタル社会になりつつある時代であるため、発展途上国はもちろん、先進国に居住する貧困層の家庭にいる子供達に、オンラインにアクセスすることができる機会を与えることが大事だと考える。三つ目は、教育は未来を変える鍵であると考えたからだ。私たちの持っている価値観や思想は、生まれ育った環境や今まで受けてきた教育によって形成されてきたと言っても過言ではないだろう。つまり、教育そのものが、子供達の一生を左右するのだ。そのため、教育を通して、SDGsのように世界の課題は、みんなで共に取り組んでいくという国際的で包括的な意識を持つことの重要性を伝えていくことが、必要なのではないかと考えた。そうすることで、個人個人に、平和の世界は自分たちが守っていくという責任感、そしてグローバル的な視野が備わり、持続可能な社会の実現につながるだろう。
　このように、教育の普及は個人だけでなく、世界に大きな恩恵を与えると考えた。もちろん、世界の解決すべき課題は、教育格差だけでなく、気候変動や難民問題、ジェンダー格差などたくさん挙げられるが、教育は全ての分野における基盤であることをここで強調しておきたい。教育格差は簡単には解決できないが、自分の得た知識を友人に共有したり、正しい行いを心がけて良い影響を周りに与えたり、一人一人の小さい努力が大きな目標を達成するための一歩になると考える。教育の普及によって、世界がより平和で幸せな場所になるだろう。