『私とSDGsと世界』
現在、世界共通の目標としてSDGsが掲げられている。以前は発展途上国の課題についての目標が多く掲げられていた。しかし、SDGsは先進国だから達成できているというわけでは無いのである。目標の一つである「ジェンダーの平等の実現しよう」では日本は多くの課題があると指摘されている。日本でもジェンダーの平等を実現するために、この課題に関する政策や取り組みを行っている団体、企業を自分たちで選び、それを続けることが重要だと考えている。
2020年の日本のジェンダー・ギャップ指数は121位であり、外国に比べてもジェンダーの平等が実現されてないことが分かる。分野別にみると教育と健康はジェンダー・ギャップ指数1位のアイルランドと変わらない程度実現できているが、政治と経済では大きく劣っている。
ではジェンダー・ギャップ指数のランキング上位はヨーロッパの国が多いが、ヨーロッパではどのような取り組みがされているのだろうか。何よりヨーロッパでは政治分野においてはクオーター制の導入、企業においては女性管理職の一定割合を義務化するなど拘束力の強い法的な整備がいち早く進められたことが大きいと考えられる。
日本では目標は掲げられているが拘束力が弱く、なかなか達成されていない。しかし、日本政府の政策により女性が活躍できる環境かどうか考える意識が高くなっているのも確かである。実際に就職活動をしている知人は企業を選ぶ際、「えるぼし認定」がされている企業か「くるみん認定」がされている企業か注目して選ぶと言っていた。このように私たちが積極的に女性の働きやすい環境を整備できている企業、またはその企業の商品を選び、社会の流れや政策を加速させていくことが重要だと感じた。
日本の課題である女性の経済的、政治的な平等を実現させるための政策や取り組みが行われていることが特別なことではなく当たり前になるよう、自分たちがその取り組みや取り組みを行っている団体を積極的に選択していくことが重要だ。ジェンダー平等については自分の行動の成果が見えづらく、ジェンダーについてはなかなか発信しづらい部分もあるが、選択という手段を活用し、それらを続けていくことがジェンダーの平等を実現するために最も必要だと考えている。ジェンダー・ギャップ指数が下位である日本だからこそジェンダーの平等を実現させ、世界の女性や女児のエンパワーメントを推進する流れを強くできるのではないかと考えている。