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　「『今日の夢』が『明日の現実』になると信じています。私たちの夢を『明日の現実』へと変えましょう」。これは、2014年に史上最年少でノーベル平和賞を受賞し、先日イギリスのオックスフォード大学を卒業したパキスタン出身の女性人権活動家、マララ・ユスフザイさんの言葉です。また、私にとっては、SDGｓの目標4、「質の高い教育をみんなに」を達成するためのアクションを起こす、原動力にもなってくれる言葉です。
　私は先日テレビで、紛争が続くイランの、ある少女に関するドキュメンタリー番組を観ました。その少女は、戦争で父親を亡くし、精神的に不安定になってしまった兄の暴力に耐えながら、病気の母や兄弟を支え懸命に生きていました。もちろん学校には行けません。印象に残ったのは、近所のある女性がその少女に裁縫を教えていたことです。「裁縫ができれば、なんとか職にありつけるかもしれないし、売春からも逃れられるから。」という女性の言葉が、妙に脳裏に焼き付いています。それ以降私は、「子どもや女性の教育に関する問題を解決したい」という気持ちを通り越して、「解決しなきゃ」という義務感に駆られるようになりました。
　そんな折、SDGｓのオンライン研修のことを知り、迷わず参加しました。解決しなければならない社会問題が明確にあるにもかかわらず、いまどういった行動を起こせばいいかわからなかった私にとって、この研修は、一歩を踏み出すきっかけになると思ったのです。そして、研修を通して、SDGｓの17個の目標を1つずつ学んでいく中で、自分の持っていた問題意識や危機感が、SDGｓの理念や目標とリンクしていくのを感じました。
　よりよい世界のためにSDGｓの目標に取り組もう、と聞くと、何かハードルが高いものに感じてしまう人もいるかもしれません。しかし、SDGｓの良い点は、自分と世界の抱える問題との距離を縮め、むしろハードルを下げてくれることであると、私は思います。そしてそれは、すべての人間が参加してよりよい未来を創るために必要不可欠な存在。SDGｓは未来への切符なのです。
　現在、国連やNGOをはじめ、政府や企業、身近なところでは大学や自治体などが、SDGｓ達成に向けて様々な取り組みを行っています。2019年9月に国連本部で行われたSDGサミットでは、「SDGサミット政治宣言」が採択され， SDGｓ達成に向けて取組を加速化していくことを各国首脳等の間で確認しました。SDGｓは確実に存在感を増しています。
　私の「今日の夢」は、すべての子どもや女性が教育を受けられ、将来を自ら選択し、自由に生きてゆける社会を実現することです。まだ夢に過ぎないかもしれませんが、そんな「今日の夢」を「明日の現実」にするために、SDGｓが道しるべとして存在しています。だから私は、SDGｓアクションを実行していきます。