海外ボランティア募集！大学生・高校生・社会人にオススメ。春休み夏休みも通年開催。

　みなさんは文字が読めない、書くことができないという生活を想像することができるだろうか。街を歩いていても、買い物をしようとスーパーに入っても、体調が悪くなって薬を買いに薬局へ行っても、テレビやスマートフォン、タブレット端末を見ていても、色々な場面で文字を目にして読んだり、書き込んだりするという機会は山ほどあるだろう。もしこの色々なところに溢れている文字が読めない、書くことができないということになると、どのような生活を送ることになるのだろうか。質の高い教育環境に置かれている日本に住んでいると、どうしても想像しがたいことだが、世界に目を向けると、多くの人々がこのような環境に置かれていることがわかる。
　実際、世界には読み書きの出来ない子どもたちが2.5億人以上存在すると考えられている。買い物をしに行っても欲しいものが買えなかったり、薬を買いに行ってもどの薬をどれくらい飲めば良いかの判断出来ず必要な薬を買えなかったりなど、文字を読むことができる、書くことができるのが当たり前という環境の中で育っている私たちには到底想像することができない、とても過酷な生活を送っている人々が大勢いるのである。それだけではなく、読み書きができないことによって高い能力が必要とされている職業に就くことが出来ず、収入も少ないために過重労働を長時間やらざるを得ない状況となり、勉強する時間が取れなくなるという悪循環に陥ってしまう。
　しかし、途上国の初等教育就学率は現在90％を超えており、文字の読み書きが出来ない子どもたちのおよそ半数が学校に4年間以上通った経験があるのだという。これはそれほど低くない数値に思われるが、このような数値が示されているのにも関わらず、どうしてこれほど多くの人々が学校には通えていても能力が身につかず、文字の読み書きができないという現状が生まれているのだろうか。これには先生の人数や教室の数、教材などが足りなかったり、先生がうまく生徒に教えられなかったりなど、学校という場所はあっても環境が整っていないため満足に学ぶことができないという子どもたちが多数存在しているからである。
　この現状を打破するために、現在質の高い教育を受けられている私たちができることは何だろうか。まず、このような世界の教育における「現状」を多くの人々が知るということが必要なのではないかと私は考える。そしてこの「現状」を知った上で、このような状況に置かれている人々を支援している団体などに寄付をしたり、教育関連のボランティアに参加したりなど、今自分にできることを考え、一人一人が意識して行動していくことが大切なのではないだろうか。
　一刻も早く、世界中の子どもたちが満足に教育を受けることができ、自分が思い描く将来を実現できるような社会が訪れることを願ってやまない。