『多角的な視点』
私は、環境問題が大きく取り上げられるこの世の中で今まで以上に多角的な視点を持つべきだと思う。
まず、ベトナムの地球温暖化に対する取り組みについて見ていく。ベトナムの再生可能エネルギーの利用の発達は著しい。ここ数年でわずか数%から約三割まで増加したということだ。例えば、東南アジアに属するベトナムの地理的環境を生かした太陽光発電。農産物の輸出大国である強みを生かしたバイオマス発電。更には廃棄物発電や風力発電など様々である。急激な再生可能エネルギーの活用の背景には2020年11月に開催された国連気候変動枠組条約第26回締結会議でファム・ミン・チン首相が2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロつまりゼロ・カーボンにすると掲げたことが大きいと考えられる。この事によりベトナム政府は温室効果ガスの排出量を観察するための運営委員会を設立したり、再生可能エネルギーの開発を促進するために法人所得税や輸入税の優遇制度なども打ち出している。しかし、現状として、ベトナムの電力の供給は電力の需要を満たしておらず、夏季に電力不足が発生することがよくあり、地域間で交互に停電が発生することもあるそうだ。私がベトナムの再生可能エネルギーの記事を読んでいく中でやはり多く目にしたのは温室効果ガスの削減という文字だった。もちろん温室効果ガスを削減することは地球温暖化対策にはとても重要なことだろう。しかし、ベトナムのエネルギー開発に対する動きから見ても世界の動きから見ても、私は温室効果ガス削減という大きな目標の影に隠れてその他の大切なものを疎かにしているような気がする。つまり、温室効果ガス削減の文字を見ると他のデメリットが有るのにも関わらずそのまま環境によいから素晴らしいものだと考えてしまう風潮があるということだ。風力発電の例を取って考えていこう。風力発電のメリットは温室効果ガスを排出せずに発電できること、また資源が枯渇するリスクがないこと等が挙げられる。一方で騒音や発電の安定力のなさに加え鳥類が衝突したり、風車周辺からいなくなったり、渡りや移動の経路を侵害したりしていることなどが指摘されている。日本でも鳥類の衝突事故は頻繁に報告されており、今まで国内で341羽が確認された。今までの自然の生態系の中に風力発電という人工物が入り込むだけでその地域の生態系が破壊されてしまうのだ。
SDGsを代表として様々な機関で「地球を守っていこう」と呼びかける中、新たな環境破壊は少しでもなくさなければならない。温室効果ガスの削減と生態系の保護、二者択一というわけではないからこそ動物に優しい風力発電という新たな形を生み出していく必要がある。このようにエネルギー開発というのは経済発展や人間の生活の質を高めるだけでなく地球環境の保護など様々なものが絡み合って開発されているものであるため多角的な視点を持って開発していくことが求められる。今後もこのような動きが広まっていく可能性は大いにある。そのために私たちそれぞれが現代問題について考えていくことや本質を見抜く力を鍛える必要があるだろう。
大変満足
SDGsについて学びたい
すごく良かった!
海外研修や、SDGsに以前から興味があり、大学にもつながると思ったから。
今回、この研修に参加して感じたことは沢山あります。SDGsに特化したテキストを使って学習することも初めてでしたし、日本語を学習しているカンボジアの子どもたちとコミュニケーションを取ることも初めてでした。また、映像やプリント、体験までさまざまな角度からいろいろなものを追求できました。環境に配慮したことを示すマークだけでも幾つもあり、世界中が環境問題に興味を持っていると言うことがわかりました。私だけでなく、学校の友達や家族にも環境を考えた行動をしてほしいと強く思います。
知識として身につけ、ディスカッションや小論文を書くときに役立てたい。
今までしたことない経験ができます!