[ぼらぷらSDGs小論文]

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『男女差別から起こる貧困』

小論文

『男女差別から起こる貧困』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 貧困の現状を日本で感じ取るのは難しいかもしれない。しかし、現に日本にも貧しく苦しんでいる人はたくさんいる。世界や日本で貧困で困っている人を少しでも減らすにはどうすればいいかと考えたとき、一つの方法として私は、シングルマザーの人々を支援することができるのではないかと思った。2021年2月の内閣府の調査によると、日本でのシングルマザーの貧困率は2021年11月現在54.8%という世界の中で高い水準となっている。
 この問題は日本の性別的役割分担の考え方が強いことが要因の一つだと思う。女性は家にいて家事をするという考え方が当たり前と考える人が多い。そのような現状だと、離婚など様々な理由が原因でシングルマザーになり、いざ働き始めるとしたときに仕事が見つからない、低賃金の仕事しか雇ってもらうことができなくなるという現状につながるのではないか。
 私の祖母はシングルマザーである。しかし、最近まで祖母をシングルマザーだと意識したことがなかった。なぜかと考えたとき、祖母に対して、貧しさを感じたことがなかったからだと思った。祖母は大学卒業後に服飾専門学校に通い、デザイナーのキャリアを持って結婚をした。私の母が生まれてからも当時では珍しく、男性と肩を並べてフルタイムで働いていた。そのためシングルマザーになった後も、問題なく収入を得られ続けることができた。
 祖母がシングルマザーということに気づいてからシングルマザーという存在が身近になった。世の中のシングルマザーの人たちの助けになることがなにかできないか、そう考えるようになった。
 私たちができることとして考えた一つ目は、シングルマザーの子供を地域で協力をして預かることだ。なぜかというと、子供が幼い家庭の場合、家事や育児に追われフルタイムで仕事ができないことも貧困に陥ってしまう原因だと考えられているからだ。地域で助け合っていくことでシングルマザーの負担が軽くなると思った。今、地域の人々のつながりが薄くなってきてしまっているこのような時こそ、つながりを大切にし、互いに助け合える人と人との輪を作っていくべきだと思う。
 二つ目は、安い授業料で資格を取得することができる環境を作ることだ。正社員と同じくらい働いている場合でも給料面や待遇面がひとり親では充実しない現状がある。資格を取ることで、取った資格の分野において高い給料での就職が可能になるかもしれない。自分に合ったスタイルで資格を取ることのできる環境が作ることができたらシングルマザーの貧困率は下がるのではないかと感じた。
 アメリカでは、TANFという現金給付制度や、経済状況に合わせて最低賃金を法律によって引き上げる政策などを行い、1996年の母子家庭貧困率が35.8パーセントだったのに対し2017年には27.9パーセントにまで減少をしている。一方で日本は就業支援などの強化を行ったがアメリカのような、改善は見られない。もっと強力な政策を出すことが政府にも必要だと思う。
 母子家庭が貧困状態に陥ってしまう理由として男女差別が大きな原因だと強く感じた。女性が活躍しやすい場を作っていく。これから私たちの世代が担っていく重要な課題だと改めて感じた。今から一つずつ自分ができることを探して、小さなことから解決していきたいと思った。

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