[ぼらぷらSDGs小論文]

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『フィリピンから学ぶジェンダーの可能性〜異文化→他文化→多文化〜』

小論文

『フィリピンから学ぶジェンダーの可能性〜異文化→他文化→多文化〜』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 私は、将来世界を担う若者たちのグローバルな交流機会をより増やすことで、ジェンダー問題への意識をポジティブに変えることができると考える。なぜなら、たとえトランスジェンダーの方々のように少数派の存在だとしても、同じように生きる権利があると考えるからである。そして、「嫌悪感をなくす」ことをゴールにしたくはない。嫌悪感を消す必要はなく、異文化という意識から始め、他文化という一人一人が全員違うことを知り、最終的には多文化を理解するということをゴールにしたい。
 私は、フィリピンに留学した際、フィリピンと日本とのジェンダーに対する意識の違いを見つけた。今回は、留学の経験を通してフィリピンと日本の比較から、ジェンダー問題の解決方法を考えていく。フィリピンは、ジェンダー問題に対して比較的、寛容な国であった。たとえば、交流をしたフィリピンの語学学校の先生方や同世代の子供達の中には、世間一般的に決められている男女に当てはまらないジェンダーレスな性を持っていた。さらに、それらを世代関係なくオープンにしていることが印象的だった。世界経済フォーラムが公表したグローバル・ジェンダー・ギャップ・レポート2021では、フィリピンは156カ国のうち17位、2022では、フィリピンは146カ国のうち19位と世界では男女格差の少ない国であることもわかる。一方で、日本の場合、ジェンダー問題に対して厳しい国である。たとえば、外出した先であっても、身近な人でも、ジェンダーレスな性を持っていたとしても見かけることが滅多にない。本人と周囲のギャップがあるため隠している人、オープンにしない人が多い印象である。同様に、2021では日本は156カ国のうち120位、2022では、日本は116位と先進国の中で最低レベルの国であることがわかる。同じアジアであってもなぜここまで異なるのか。そこで、留学を通してジェンダー問題への意識は、日本とフィリピンで異なる環境、つまり宗教が影響しているという考えに至った。私はフィリピン、セブ島のサント・ニーニョ教会(カトリック教会)を訪れた。そこでのイメージは、多様なフィリピンの人々が教会に訪れていた。実際、フィリピンの国教は、アジアで唯一のキリスト教である。カトリックが80%、その他のキリスト教が10%、イスラム教が5%。その中で、カトリック教は多様性を認めているが中絶や同性婚に否定的である。そのため、2022年のフィリピンの総人口は1億1466万6324人、少年人口数は3497万5802人、労働年齢人口数7355万1766人、高齢者数は613万8756人と少子高齢化の進む日本と異なり出生率の高い国である。これらのことより、私は、フィリピンで信仰している人が多いカトリック教は、多様性を認めているためジェンダーレスな性に関しても許容している人が多く、日本と異なり少年人口の多いフィリピンでは、若い世代の新しいジェンダーに対する考えが広がりやすいのではないのかと考察した。
 このように、私は、実際に現地で現地の先生方や同世代のLGBTQ等の子と交流する貴重な経験を通して、今まで自分が持っていた考えの変化、自分が描く理想の社会のための気ずきや解決方法を見つけることができ、良い刺激となった。同じように、多文化を理解したり、自分の考えにとっての良い刺激にするためにオンラインやSNSを用いて、現地と日本の若者たちの交流機会を増やすグローバルな取り組みをより行うべきである。また、この活動で互いに影響し合うことにより、ジェンダーに対する意識がポジティブに変化するのではないかと考える。

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