『SDGsの非現実性』
SGDsという言葉も今となってはすっかり耳馴染んだものだ。私自身その名前だけはよく聞くのだが実際にどのようなもので、それに対して具体的にどのようなことが行われているのかはあまり知らない。調べてみると、SDGsとは「国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標で、17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されている」とのことだ。掲げられている目標を見ると、どれも世界にとって大切なことばかりだが、2030年までの残り8年間で、はたしてこの全てが本当に実現できるのかと疑問に思った。実際、先進国において完全に達成できたと言える目標は数少ない。どの先進国も達成できたのは1つや2つがいいところだ。ましてやアフリカ地域の国においては、全くもって達成されてないものがほとんどだ。世界各国が具体的な策を講じてはいるものの、まだ達成されたものは極少数で、完全な達成からは程遠いのが正直なところだ。あと8年でこれらを達成するのはほとんど不可能なのではないだろうか。目標のなかには、「ジェンダー平等を実現しよう」など人や社会の意識を変えようというものもあるが、各国がそのように促すことで多少は変えられるとは思うが、全世界の人々の意識をそこまで大きく変えられるとは思えない。他にも「すべての人に健康と福祉を」などのインフラ整備の項目もあるが、国によって経済力に大きな差がある中、全世界でそれらを達成するのもかなり難しいと思う。「海の豊かさを守ろう」というのも魚をあまりとらないということであるが、それを行うと「飢餓をゼロに」だとか「貧困をなくそう」といった目標が達成できなくなる。そのように考えるとSDGsはあくまで綺麗事であるように思える。確かにSDGsで掲げられている目標というのは、現在の世界が抱えている深刻な問題で、何かしら対策をしなければ厳しい世界となることは理解しているのだが、全ての問題を解決しようというのはあまりにも無理があるのではないか。