[ぼらぷらSDGs小論文]

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わたしのSDGsアクション

『ウクライナのためにできる個人の力』

小論文

『ウクライナのためにできる個人の力』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 2022年、世界を大きく狂わせる事態が突然起こった。ロシアによるウクライナ侵攻だ。これまで普通に生活をしてきた人々の“当たり前”と感じられていた日常が奪われている事実をただ知ることしかできない私は自分の無力さに痛感し、怒りを覚えた。そこで私は何かできることはないか考えた時に、世界が推進しているSDGsの17ある目標の「平和と公正をすべての人に」に注目した。

まずなぜロシアがウクライナ侵攻を始めたのか。大きく分けて2つ要因がある。
一つ目は、同じルーツを持つ国であるということだ。元々両国はソビエトという国を構成する15の共和国の一つのであった。
ソビエト崩壊後それぞれの国は独立をし、新たな国家へと成長を遂げていった。だから、崩壊から30年経っても、ロシアからしたら同じ国であったという認識があり、ウクライナを特別とする考えがあるからだ。
二つ目は、NATOによる“東方拡大”だ。
NATOとは冷戦時代にアメリカなどが作った軍事同盟のことだ。ソビエトが崩壊するとNATOは政治的な役割を持つようになり、沢山の国々が接近するような姿勢を示した。そのことについてロシアは「NATOの東方拡大は約束違反」と批判している。
そのような背景がある中、ウクライナが2022年10月にNATO加盟申請を実行したためロシアの侵攻が始まったのだ。

激しい戦いが続くウクライナでは同年12月までにわかっているだけでも1万3000人もの兵士が犠牲となっている。市民の日常は激変した。
私は今も家族と共に過ごし学校に行き、変わらずに過ごしている。だが、遠く離れた国の同い年の子は毎日空襲の警報音が聞こえ、街は兵器により破壊され、その日を乗り切るのが精一杯の生活を送っている。私はこの地球に生きる全ての人は平和に生きる権利を有すると考えている。
そこでまだ学生であるためできることに限りはあるが私は2つのことを実施したいと思う。
一つ目は、正しい情報を見極めて現状を知ることだ。今日を生きる私たちは情報を正しく選択していく力が必要とされている。世間を飛び交うフェイクニュースなどに惑わされず、異文化に対する“色眼鏡”を外し、広い視野を持つことができれば誰でもウクライナの人々のことを知ることができると考える。なぜ「知ること」が大切なのか。例えば幼児はなぜすぐに癇癪を起こすのか。それは、語彙が少ないからだ。自分の思ってることを伝える語彙がないためどうすればいいかわからずに癇癪という形でしか表せられないのだ。だから知ることで知識が増え、自分ができる可能性を広げることができる。普段からウクライナのことを知る努力をすれば、自分が行動を起こす時に役立つだろう。
二つ目は、自分が知っていることを周りに伝えることだ。勉強においてインプットと同じぐらいアウトプットが大切であるように、ただ知っていても自分の中だけに留めておいてはウクライナの現状を変えることはできないだろう。そこで全てを理解してなくても少しでも誰かに伝えることでウクライナのことについて関心を持ってもらうことが大切だと考える。

ウクライナ侵攻を解決させるには一見個人の力ではどうすることもできないかのように思われる。だが関心興味を持って知り、知っていることを周りに伝えていくことで人々の意識変革が起こり、やがてそれは巨大な力となりウクライナを支えるだろう。地球上の誰もが、紛争やテロによって被害を受けることがなく、日常を過ごすことができるためにSDGs目標16がある。平和のあり方を問われる今、私たちにできることを地道に取り組むことが1番の平和をもたらす機会となるのではないだろうか。

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