『先進国のフードロスと発展途上国の食料不足を同時に解決する方法』
日本国債飢餓対策機構によると1分に約17人もの人が飢餓によって餓死している。餓死を減らすために我々は何ができるだろうか
今、「フードロス」の削減に重点が置かれている。確かにフードロスを減らすことも重要だろう。
しかしフードロス対策の大半が食糧生産の減少であり、それを実行することで食料の絶対数が減り、ますます飢餓を促進してしまっている。
そこで私が提示したいのが「保存の強化」である。適切な保存ができればいつまでも食料を保存しておくことができ、輸送するときにも効率化を図ることができ、輸送コストを抑えることができる。
例えば、代表的なのが我らが日本のカップ麺である。カップ麺は油で揚げてから水分を抜くことで長期保存を可能にしただけでなく、お湯をかけるだけでおいしく食べられ、調理の手間も削減することができている。
この技術を応用して天ぷらなどにして、発展途上国に届ければ、飢餓を大きく減らせるだろう。
しかしまだ完璧とは言えない。何故ならばたくさんのデメリットがあるからである。前提として発展途上国の人々は大半が栄養失調であり、ビタミンやミネラルなどの栄養素が足りていない、また、食文化の違いからせっかく輸送しても食べてもらえない、などの問題が発生する可能性もある。実際、納豆などの日本食が嫌い、という外国人はかなりの数がいる。それを踏まえてカップ麺に注目するとカップ麺は油で揚げるという特性上、大半の栄養分が不足してしまったり、糖質や脂質が多くなってしまう、また、揚げられる食材が限られているので味に偏りが出てしまい、発展途上国の人々の口に合わないリスクもある。
そのデメリットの打開策として私が提案するのは「フリーズドライ」である。フリーズドライとは食品を急速に冷凍し、さらに減圧をして水分を抜いて長期保存する方法である、フリーズドライならば栄養が食材から流れ出ることもなく、ほぼ全ての食品に使えるので食品ロスが出ることもなく、多様な料理に対応が可能である。それどころかお湯を加えるだけで食べられるというメリットを残したまま、低水分と減圧により更に輸送コストを抑えることができ、種類によってはお湯すらかけず、そのまま食べることもできる。
このように食品ロスとして出た食品をフリーズドライにして発展途上国に届ければいろいろな問題を解決しつつ、自国の食品ロスを減らし、さらに飢餓問題を解決することができるという夢のようなプランが実現可能となる。しかし、日本だけでなく沢山の先進国はフードロスと飢餓の問題を紐づける事ができず、ただ発展途上国に対して金銭的な援助だけをしている。北アメリカやヨーロッパは年間に約300kgもの食品を廃棄している、もし先ほどのフリーズドライを導入すれば仮に半分の150kgでも東南アジアや南アフリカの人々の必要な食料の120kgに届く事ができる。
現状維持を続けるよりも新たなアイデアを取り入れ、メリットをさらによりよくしたり、デメリットをなくしたりすることができれば飢餓だけでなく、様々な問題を解決できるだろう。