[ぼらぷらSDGs小論文]

紹介割コードin70410349c
わたしのSDGsアクション

『平和の尊さ』

小論文

『平和の尊さ』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 ぼらぷらのカンボジア研修を通して、私は平和の尊さについて改めて実感した。今私は幸運なことに平和な日常を過ごすことができているが、この日常が永遠だという確証はなく、世界に目を向けると紛争が起きていたり、貧困や病気などに苦しんだりしている人がいる。今後、すべての人が平和な生活を送り、またそれを維持するためには、今ある社会問題をひとつずつ解決し、またすべての子供が教育を受けられるようになることが不可欠だと考える。
 カンボジアは30年程前に20年にわたる内戦が終結し、1970年代のクメール・ルージュでは200万から300万人もの人が虐殺などで亡くなったと言われている。私は戦争博物館やキリングフィールドを訪れ、実際に使用されていた戦闘機や兵器、拷問の様子を描いた絵を見て恐怖を覚え、それがつい50年前に起きていたことだと知り大きな衝撃を受けた。その感情はまた、あたたかい笑顔で優しく接してくれるカンボジアの人々や、一所懸命に勉強し、とびきりの笑顔で手紙を渡してくれる子供たちに出会ったことで、二度と以前のような残虐なことが起きてほしくないと強く思わせた。そして、今自分が送っている平和な日常を当たり前のことだと思い、何もせずにいたら平和な暮らしは容易く崩れてしまうだろうという危機感を覚えた。そこで私は、今自分にできる、平和のための行動について考えた。
 まずは、今ある社会問題について知ろうとすること、直接関わってみることだ。カンボジア研修を経て、言葉や写真、想像だけで実情を知ることは不可能であり、直接自分で感じることが大切だと気づいた。具体的には、日頃からニュースや新聞に目を通し、それらの課題が自分や周囲とどのように関わっているか考え行動に移し、直接関わってみることができると思う。自分から進んで行動することでその課題について深く知り、自分で考えるようになる。そして日常の中でも課題を意識するようになるので、行動・解決の糸口を見つけやすくなるだろう。
 また、SDGsの目標4の『教育』に着目して考えると、目標13にも関わるが、環境にやさしい行動をすることだ。一見この二つの事柄は関わりがないように見える。しかしトンレアップ村で小学校の先生方からお聞きした話によると、村の多くの家庭は農家で、農家は気候変動もあり収入が安定せず、子供は家事や仕事に従事しているため学校に通えないという状況がある。平和の観点から見ても教育は非常に重要である。文字の読み書き、計算、他人と協調する姿勢、他にもたくさんの大切なことを学校は教えてくれる。すべての子供たちが教育を受けられるようになるために、ほんの小さなことだが環境のために私たちができることはたくさんある。自転車や公共交通機関の利用、エコバックの持参、水筒の利用、ペーパーレスなど自分にできることを行動する必要があるのだ。
 カンボジア研修を経て平和の尊さと儚さに改めて気づかされた。『平和』というととても大袈裟で、自分にできることなどないような気もしてしまうが、直接ではなくとも、今までに述べたことを実行すればほんの少しは平和に繋がってくれるのではないかと思う。私たちは平和のために、社会問題を知り日常と結びつけること、環境にやさしい行動をしてSDGsの目標4の達成に繋げることができる。

前へ  |  次へ

一覧に戻る