[ぼらぷらSDGs小論文]

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『カンボジアの未来のために』

小論文

『カンボジアの未来のために』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 遮りのない教室、舗装されていない穴でボコボコの道、靴を履いていない子供たち。想像していた景色と違った。学習するにも生活するにも、日本との格差が大きかった。
 僕がこの研修に参加したきっかけは、発展途上国の生活を紹介しているテレビ番組を見て、この現状を実際自分の目で見てみたいと思ったから。ちょうどカンボジアの小学校で日本語を教えるボランティアを見つけ、一通りの知識を詰め込み出発した。
 いきなり行って日本語を教えるなんて出来るだろうかと、不安でいっぱいだったが、そんなものは一瞬で消し去られた。子ども達の笑顔が全力で押し寄せてくる。とにかく積極的で前向き、表情が豊かでこっちまで嬉しくなってくる。目を輝かせてというのは、まさにこういう姿を指すのだと思う。学びたいという気持ちがひしひしと伝わってくる。しかし、環境が整っていない。一冊の教科書を2、3人で覗き込んでいる。長椅子にひしめき合って座っている。とても暑いのに扇風機が1台しかない。十分学べているとは思えない。
 少し離れた所から歩いてきている男の子は、自分も中学へ進学したいと言う。カンボジアの初等教育の就学率は9割以上あるが、最終学年まで残る割合は半数にも満たない。中学への進学は5割未満、継続して教育を受けられる環境にある子どもはとても少ない。男の子の家庭は、姉が中学へ進学している為すでに経済的に苦しいが、それでも自分の進学の為に食事は1日1回朝のみと、皆で夢の為に節約しているそうだ。
 継続した教育支援が必要だ。生きる事に精一杯の国では、どうしても教育への投資が不十分になってしまう。結果、子ども達が職に就いて豊かになる可能性が失われていく。教育の機会が奪われると、先進国との格差はますますひろがってしまう。
 今回、実際にこの目で現地を見たことで、現場に届く本当に必要な支援は何か考えるようになった。子ども達が将来多くの職業を選択出来るように。また、外からの支援を待つだけでなく、自分達で国を変えていける大人になれるように。
 今の僕に何が出来るだろうか?あの子ども達の笑顔を忘れないように、この気持ちが熱いうちに具体的な行動に移していきたいと思っている。

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