[ぼらぷらSDGs小論文]

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『こどもの貧困』

小論文

『こどもの貧困』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 現在、日本ではこどもの貧困が深刻化している。日本の子どもにおける貧困は「相対的貧困」のことを言い、「絶対的貧困」に比べ目に見えにくいため課題解決が難しいとされている。そしてこどもの貧困による問題には親からの虐待や教育格差、貧困の連鎖などがある。私はこの中でも貧困の連鎖に重点を置きたい。
 まず貧困の連鎖はどのようにして起こるのか。貧困のため十分な教育が受けられなかったこどもは高収入を得られる仕事に就きにくく、自分のこどもの教育資金を捻出するのが難しくなるケースが多い。さらに、そもそも教育の大切さを理解できず高校や大学に行く必要はないと考える人もいる。このような環境で生活してきたこどもは同じような考えになり、貧困は連鎖する。この連鎖を止めるためには何が必要か。教育機会の平等や福利厚生の充実などももちろん大事だが、私は加えて精神的サポートが重要だと考える。貧困のこどもは貧困でないこどもに比べて、学習意欲が低かったり強い劣等感を持っていたりする傾向がある。そのため私たちが教育の大切さを教え、劣等感を無くす手助けをしていくことが大事だ。
 しかし精神をサポートしたところで実際問題は解決しないと考える人もいるかもしれない。確かに気持ちが変わったからといって、急に収入が増え貧困から解放されることはないだろう。けれど政府や企業が新しい政策をつくり収入が増えたとしても、教育の大切さを理解していない人が自分のこどもの教育に力をいれ、塾や大学にお金を掛けるだろうか。いや掛けないだろう。こどもたちのためにつくられた政策や法律が独り歩きせず、正しく機能するためにも精神的サポートは重要である。
 ただ、これは私の理想論で実際はこのように上手くはいかないと分かっている。明日生きるか死ぬかの生活をしているこどもが教育の大切さを理解したとしても、じゃあ明日から勉強しようとはならないだろう。今を生きるのに必死なこどもが自分の未来を考えられるだろうか。さらに親がネグレクトだったり、こどもからお金を搾取していたりするかもしれない。そんな環境で勉強が出来るはずがないのだ。
 この問題は複雑でとても難しい。将来この問題のなかにいるほんの少しのこどもでも救いたいと思うのはこれも私の理想論だろうか。

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