『現地を訪問したからこそ考えること』
私は今回初めてカンボジアに訪問した。訪問前には想像がつかなかった発展途上国という国がどういうことなのか自分の目で確認することができた。まず日本と大きく異なる点が3つあった。1つ目は建物だ。日本とは違い、中心地でも日本のように何十階建ての建物は見かけなかった。2つ目が道だ。日本では田舎だとしても細い道だとしてもアスファルト舗装されているところが多く、舗装されていない道のほうが少ない。しかしカンボジアはある程度舗装されているところはあったのだが、砂っぽく、シェムリアップから1時間ほど行くと道がでこぼこしている所も少なくなかった。3つ目が信号機だ。日本では車どおりが多い道などでは歩行者用の信号機があり、歩行者が安全に渡れるようになっているが、カンボジアでは車どおりも多く、人も多いナイトマーケット付近でも歩行者が安全に渡れるような信号機は無く、車が通っている中を進んでいくことしかできない。この他にも日本とは違うことが多くあった。
そしてその中でも私が1番深刻な問題だと思ったのが中心地と郊外で経済的格差が大きい事だ。私達はシェムリアップに宿泊していた。プログラムの一環として郊外の小学校に赴き、授業を行った。その小学校はシェムリアップからバスで1時間程の場所にあり、生活している人のほとんどが農作業をして生活していた。シェムリアップとは違い、スーパーやコンビニエンスストアは無く、道も前よりはとても良くなったそうなのだが、綺麗に舗装されているとは言い難いものだった。家等も大きく違い、シェムリアップでは建物の高さはないが、2階建てや3階建ての建物が多かったのだが、郊外では平屋で家を完全に囲む壁などは無く、少し古い印象を受けた。小学校には窓ガラス、照明、扇風機等の無かったのだが、現地の子ども達は慣れているのか暑そうな表情は無かった。校庭には遊具はブランコ、簡易的なバレーボールのネットがあり、休み時間には子ども達と遊具で遊んだり、校庭を歩き回って時間を過ごした。授業の時間には私は低学年のグループだったのだが、1年生に平仮名とアルファベットを教えた。日本の小学校とは違い、教室と先生の数が生徒の数にあっていないため午前と午後に分かれ、1コマ70分で授業を受ける。今では多くの生徒がいるこの小学校だが、この小学校は農村部の子どもが将来の職の幅を広くするために創立された。シェムリアップ等の中心地は観光地になっているのでサービス業等を行うため職の数も多い。しかし農村部は子どもを学校に行かせるよりも作業を手伝わせる方が良く近くに学校が無いため学校には行かせず、子どもが大きくなり、家庭を持った時などは出稼ぎに行かせるという家庭が多いと聞いた。そのような子ども達は基礎的な学習ができていないため中心地でサービス業等をして働くという事が難しい。そこでそのような子ども達が将来働くときに働くのに困らせない、貧困から抜け出させるために創立し子ども達に勉強を教えていると聞いた。この学校では母国語であるクメール語の他に英語と日本語も教えている。実際に現地の子ども達が日本語で話しかけてくれる事が多かった。
今現在は農村部と中心地で生活の質や学習に差が生まれているかもしれない。だが、今回の小学校のように農村部等にも学校が創立されれば経済格差が多少縮まり、病気になっても医療費が高いからと病院に行けない人もいると聞いたがそのような人も少なくなり、国内で経済が回ればインフラ整備等も進み、公害等による健康被害も少なくなる。貧困の原因となる教育格差をなくすことができればカンボジアが途上国と言われない将来が訪れる。
大変満足
社会問題に興味がある
いい経験になった!
学校で参加募集があり、旅行で行くという事が今後ないのではと思い、行かずに後悔するくらいなら行ってみた方が良いと思ったから。
最初はカンボジアに行くということに不安もありカンボジアがどのような国なのか、現地の人がどのような生活を送っているのか何一つとして分からなかったが実際に行き、現地の人と交流したことで日本との違い、日本とカンボジアの関係、カンボジアの暗い歴史等も知ることができた。中心地だけでなく、農村部の小学校での子ども達との交流は日本の小学生と交流するのとは違う楽しさや言葉が通じないという日本ではない難しさがあった。だが試行錯誤しながらカンボジアの子ども達に教えるというのは日本ではそうそうできない経験だったので一生に残る良い経験になったと思った。そしてカンボジアに行かなければ知らなかった事としてカンボジアの内戦が挙げられる。カンボジアには小学生との交流だけでなく観光地も廻った。その中の一つにポル・ポト政権下で殺されてしまった人の骨や実際の状況を見た人の絵等を見た。とても痛々しい過去でそのことが比較的新しい事という事がとても恐ろしい事だった。
今回のカンボジア研修は観光、交流という楽しい事だけでなく、残虐的な歴史まで知ることができたのはカンボジアに行かないと知りえなかった事だったのでとても満足した。
今後はカンボジアのような国もあるという事を知ったので、日本との違いを考えつつ私ができるSDG’sは何があるのか途上国の人たちには間接的だったとしても何ができるのかを考えて生活をして周りの人にも今回の研修の事について話し、SDG’sアクションを行っていきたい。
参加動機はどうであれ、とても良い経験になることには間違いないです。