幼い男の子が、体と同じくらいの大きさの銃を持って虚ろな目で激しい争いをしている映像を見たとき、比較的安全な日本で生まれ育った私にとっては信じられない光景で衝撃を受けた。さらに衝撃を受けたのは、その子どもたちは教育不足のために戦争や紛争が良くないということを知らないということだ。このような実情を知ったとき、教育の重要性や教育格差の問題がいかに深刻かということに初めて気が付き、世界の教育格差を少しでも減らすための手助けがしたいと思った。そのために、まずは思うように学ぶことのできない子どもたちに学びを提供したいと思うようになった。
日本では、すべての子どもが等しく教育を受ける権利を保障されており義務教育は無償で受けることができる。しかし世界を見ると、学校に通うことのできない子どもは約3億人にのぼり全世界の子どものうち5分の1を占めている。学校に通えているとしても教材や教師の数が不足しており、その結果約7.5億人の大人が必要最小限の読み書きをすることができていない。ジェンダーや貧困、障害等、生まれた環境によって十分な学びが受けられるのか左右されている現状は早急に解決すべき深刻な問題である。
幼い時から正しい知識と教養を身につけることは自己形成において重要な役割を果たすにもかかわらず、様々な事情により学ぶことができなかったり学ぶ意欲が持てなかったりする。家庭の事情により学べないというのは世代を超えて続いていくものであり、その負の連鎖を止めなければ前に進むことはできない。
そのような状況を少しでも改善するために何か貢献できることはないかと考え、私はこの夏、カンボジアの子どもたちにオンラインで日本語を教え会話をするボランティアに参加した。コロナの影響で授業を受けられる人数が制限されている中で、どのようにすれば子どもたちが楽しんで授業を受けられるのかを考えながら時間をかけて準備をし、授業中は笑顔を絶やさずに全力で授業をすることを心掛けた。この思いが伝わったのか、子どもたちは目を輝かせながら授業を受け勢いよく挙手をして質問に答えてくれたことが嬉しかった。とても意欲的に授業を受ける子どもたちは「先生になりたい」「警察官になりたい」というとても素敵な夢を持っていることが分かった。これを聞いたとき私は絶対に夢を叶えてほしい、私の授業から少しでも多くのことを学んでほしいと思い一層授業に対する熱が増した。私の熱を受け取ってくれたかのように必死に日本語で自分の思いを伝えようとしてくれた子どもたちの姿を見て、オンラインであっても心が通じ合ったように思えた。
私がこの夏出会った子どもたちのように、学ぶ意欲に溢れている子どもや善悪の判断がつかずに銃を持たされている子ども、意思を抑圧されている子どもが学ぶことで夢を持ち、物事を自分の価値観に従って判断できるような知識と教養を身につけることができれば世界平和への大きな一歩となるのではないか。その大きな一歩を踏み出すことに携わりたいと考えている私には二つの目標がある。一つ目は教育における途上国に足を運んで現地の人の声を聞き、なかなか知られることのない実情をできるだけ多くの人に発信すること。そして二つ目は法律や英語の勉強に一層励み、発展途上国の法制度の確立に貢献し声を上げることのできない人々をはじめとしてすべての人が尊重される社会を作り上げることだ。
大変満足
留学に行くはずだったのにいけなくなった、コロナ下でもできるボランティア活動を探していた、人の役に立ちたい、社会問題に興味がある
視野が広がった!
勉強になった!
いい経験になった!
発展途上国の現状について様々なことを知り、いつかボランティアという形で何か貢献できることをしたいと思っていたが、コロナ禍なのでオンラインでできたらと思っていたから。
私にとって海外ボランティアは初めての経験でしたが、とても充実したものとなりました。ボランティアに取り組む前のイメージと取り組んだ後のカンボジアのイメージが180°変わりました。カンボジアは想像以上に笑顔やエネルギーに溢れた国で、先生や子どもたちと関わるのはとても楽しかったです。自分の目で確認することの大切さを知りました。
まだまだ視野が狭いということを実感したので、知っている事実の背景にはどのような真実があるのかを想像し積極的に足を運んで自分の目でたくさんの物を見たいです。
視野が広がり、自分自身をも高めることのできる経験ができます。
会員様から頂いたメッセージは私達にとって何よりの励みになります!!
ありがとうございました。