私が、未来型海外ボランティアに参加したきっかけは、進路について考える中、小さい頃から海外に興味があり、人を助けるお仕事に就きたいということもあって、今、なにか自分にできることはないかと探していた時にこの研修を見つけて挑戦してみようと思ったのがきっかけだ。
最初のプログラムは、学校紹介だった。画面に映る景色は自然豊かで小鳥のさえずりが聞こえてきた。ビルが立ち並び、車や電車が走り続ける東京とは大違いだった。私が1番最初に驚いたのはトイレだ。日本のトイレは排泄したものを水がきれいに流してくれるが、カンボジアのトイレは、自ら水を汲んで流すのだ。しかも、完全に流れるわけではない。私は、その様子を見て、かわいそうだと思った。しかし、よく考えれば、それはカンボジアの人々にとってそれは当たり前のことであるわけで、これこそ文化の違いだということを目に見えて実感した。
二回目のプログラムからは授業だということで前に出て人に指導をする経験があまりなかった私は、心臓が飛び出そうなほど緊張した。事前に日本語の言葉のリストが用意されていたが、ただ音読するだけではつまらないだろうと思い、私はどうやったら子供たちを楽しませることができるのか考えた。とうとう授業の時間が来た。ZOOMに入ると、子供たちが三人いた。とても笑顔のかわいらしい子供たちだった。私が自己紹介をすると子供たちが元気に私の名前を呼んでくれて、先生、よろしくおねがいします!と片言ながらも一生懸命に話してくれて頑張ろうと思えた。私は考えてきた工夫を実施した。それは、日本語で言葉を音読してもらった後に、そのものの写真を子供たちに見せることだ。それをすると、子供たちは思っていた以上に大喜びで、画面のそばまで近寄ってみてくれた。ほかの写真も見たかったようだがお互いの国の言葉が通じない。私がどうやって子供たちが伝えたいことを理解しようと悩んでいた時に、子供たちが上手に体の動きを使ってジェスチャーや声真似で表現してくれた。理解するまでに時間がかかったりもしたけれど、理解できたり、理解してもらえた時は計り知れないほどの歓びと楽しさを感じた。非言語の間柄であってもこんなにも楽しくコミュニケーションが取れたことに感動した。また、一つの言葉にこんなにも興味を持ってくれる子供たちに、教育の楽しさを伝えていくことで、彼らの将来がもっと明るくなるだろうと強く思った。
今回の研修を通して、将来、もっと多くの子供たちにコミュニケーションをとることの楽しさを伝えていける大人になりたいと思った。この研修に挑戦してよかったと心から思う。