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国際協力用語集ワード詳細

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ジェンダー
grammatical gender

社会的な男の役割、女の役割を意味する言葉です。

ジェンダーとは一言で言うと、性別を意味する言葉です。しかし、生物学的な性を表す「セックス」とは内容が異なります。ジェンダーは、社会的な男の役割、女の役割を意味する言葉として用いられます。たとえば、好む色や言葉遣い、行動、やるべきこと、すべきではないことなどの社会通念を話す際に使います。具体的には「女性はおしとやかでピンクが好き、料理や掃除がうまくて当たり前」「男なんだから力が強く、泣くなんてみっともない」などといった社会的、文化的な思い込みで作られた意識のことを指しています。一般的に考えられている、「男らしさ、女らしさ」だともいえるでしょう。ジェンダーは、もともとラテン語が語源で、最初は性別を判別するための言葉に過ぎませんでした。しかし1960年代後半にフェミニズムが活発に叫ばれたころ、「女だから、こうすべき」といった思想は差別や偏見だとして、ジェンダーという単語を使い世の中に疑問を呈した。その影響で、今ではジェンダーは男女の思い込みによる差別を意味する言葉として、理解されるようになっています。

また、日本で、ジェンダーという言葉が使われ始めたのは、1995年の北京女性会議以降のことです。欧米諸国と比較すると、日本は非常に男女の差が大きく、世界的に見てもジェンダー概念が強く残る国のひとつにあげられています。たとえば、先進国の中でも、日本は女性の社会的地位が低いとされ、国会議員や会社役員などの数が極めて少ないといわれています。これは、日本人女性の能力が低いというわけではなく、固定概念による考え方が原因だと考えられています。日本では常識として受け入れられていることも、世界的にはおかしい部分も多いようです。最近では、「ジェンダーフリー」という言葉があちこちで見かけられるようになりました。これは、「男女雇用機会均等」に代表される考えを表すものです。「夫だから外で働き、妻だから家で家事をする」といった、固定概念や不公平をなくす活動の際にもこの言葉が用いられます。ジェンダーフリーの会社というと、男女の権利がすべて平等に設定されているという意味になります。人間ひとりひとりの能力を認め、性別によって可能性を狭められることがないということでもあります。

ただ、性的な縛りから解放されるという考えから支持されることもありますが、同時に伝統的な価値観を否定することでもあり、ジェンダーフリーには反対意見を持つ人もいます。

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