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人的資本論とは、教育や訓練の経済的意義や賃金格差 を説明する際に広く用いられる考え方で,労働経済学 のみならず経済学全体に関わる基礎概念です。資本は投資をする事により価値を増やすことができる財貨です。人的資本論の考え方は、人間を工場や機械のように生産の為に必要な資本という視点から見て、教育という投資をする事によってその資本の価値を高めていくという考え方と言えます。
1950年以降のアメリカの経済学会で、熱心に研究が行われ、経済学の中でも大切な研究分野となっています。人間の経済的価値は一見した所分からないかもしれません。しかし尺度を持って見た場合、生産的な能力、あるいは資質によって経済的な価値を測ることができます。
基本的に近代の産業社会の中では同じような仕事をしていても、賃金に関しては格差が生まれています。その根本的な原因として、労働者個人個人の生産能力に差があることが挙げられます。人的資本論では、個人的に受けた教育が高ければそれだけ高い生産力を持つ人間と考えられています。教育や訓練を受けることによって労働者の資質は増大することになり、その結果として生産力が高まります。そうすると労働者の収入も増加をするのです。