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モノカルチャー
Mono culture

特定の作物だけを作るという極端に偏った経済の構図のことです。

モノカルチャーとは、特定の作物だけを作るという極端に偏った経済の構図のことです。主に発展途上国において見かけられるもので、現在でも多くの国がモノカルチャーから脱却できていません。特定の作物においては強い力を持っているものの、全体として多くの問題が指摘されています。そもそもモノカルチャー経済になったきっかけは、かつての植民地支配が影響していたといわれています。支配国側は工業化をどんどんと進める一方で、植民地では本国で行いにくい農業を行っていました。その結果、植民地内での工業化は大幅に遅れ、モノカルチャー経済が出来上がりました。現在では植民地支配は行われていませんが、多くの国や地域でこのモノカルチャーは終わっていません。

モノカルチャーにも良い点があり、それは技術の効率の良さとされています。同じ作物しか作らないので、その分開発すべき技術も少なくて済むということです。しかしその一方で、多くの問題点が指摘されています。この経済のどういった点が問題なのかというと、ひとつは経済の不安定さです。毎年天候に恵まれて豊作となるわけではありませんので、不作の年は収入が大幅に落ち込みます。そうするとその年は国全体が貧困状態になってしまうので、国の経済がとても不安定になってしまいます。また、広大な畑を確保するために森林伐採や焼畑農業が行われるケースも少なくないため、環境への影響も深刻であるといわれます。砂漠化や森林の減少などに直接かかわるので、地球環境の面でも放置できないといえます。さらに自国で必要な食料の大半は生産できないので、食料自給率が低く、輸入に頼らざるを得ないということも深刻な問題です。

かつて植民地支配があったためにモノカルチャー化してしまったとはいえ、現在では植民地支配はありません。それでもこの状態から変わらないのは、貧困問題がひとつの原因となっています。その作物を高く買い取ってもらえない場合、貧困状態になります。そうすると少しでも収入を得るために幼いうちから畑で働くことを余儀なくされます。幼いうちから働くと、きちんとした教育を受けないまま大人になってしまうことになります。その結果、新たな産業分野を開拓していける人材が育たないため、モノカルチャーから脱却できなくなってしまいます。問題点を多く抱えているものの、脱却することができなくなってしまっているので世界全体として解決へ向けた取り組みが必要になっています。

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