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国際協力用語集ワード詳細

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機会費用
opportunity cost

ある行動を選択したことでで失われてしまう、その選択肢以外を選んだ場合に得られたであろうはずの利益のことをいいます。

機会費用とは、ひとつのある行動を選択したことでで失われてしまう、その選択肢以外を選んだ場合に得られたであろうはずの利益のことをいいます。
選択肢がたくさんある場合に、すべての選択肢を実際に行動に移して、すべてを実現して利益を出すというようなことは、ほぼ不可能な場合が多く、またそのような事はそれぞれの効率を落とすなどの損失も考えられることから、行動しなかった場合の機会費用を計算するという事は、そのような数ある選択肢の中から1つを選ぶという状況において、とても大切で有用な概念です。
もっとも簡単に例えるのであれば、一時間ただ何もせず過ごした場合と、仕事をして収入を得た場合に、仕事をして得られた収入が機会費用で、一時間ただ何もせず過ごした場合では、機会費用を失ったということになります。他にも、ある種類の専門学校を卒業したにも関わらず、その専門性を生かさない企業に就職した場合に、もし専門性を生かせる企業に就職していた時との収入の差が機会費用にあたります。または或る企業において、給料も能力も高い社長が、一般の社員のしている仕事をした場合なども、せっかく高い能力があり、その能力で収益を高められるのにもかかわらず、収益性の低い作業をしているというのは、機会費用を失っている、という状況になります。
この機会費用は、日常生活や労働の現場や経済学上の計算などだけではなく、国際社会に起きている問題など、さまざまなケースに当てはめて考えることができます。例えば、最貧国など経済環境の良くない地域などにおいて、或る家庭に男児と女児がいた場合に、親は費用機会を計算して、将来に稼ぎ手として仕事に就くこと容易な、男児にのみ教育を受けさせるというようなケースなどは、その家庭においては機会費用という観点から、最大の利益を生み出しているように見えます。他方で、地域や国、または世界経済などの視点から見てみると、女児に対して教育が行われずにいるという状況は、労働力としても、またその労働によって得た賃金での消費などの計算でも、機会費用を失っているという状況にあるといえます。

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