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国際協力用語集ワード詳細

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紛争鉱物
conflict minerals

紛争地帯にて算出される鉱物資源です。

近年、先進国とアフリカのコンゴなどの資源提供国との間で問題となっている物に、紛争鉱物があります。先進国が携帯電話などの工業製品を作る際に、欠かすことのできないスズやタングステン、そしてタンタルなどの希少鉱物は、アフリカのコンゴを中心に採掘されていますが、このエリアは長年の紛争地域であり、この鉱物が採掘される際にはこのエリア一体の武装勢力グループが深く関与していることが殆んどです。そしてこれらの鉱物を採掘する際に生まれる取引高などの利益は、これらの武装勢力グループの手に流れ、これらのグループがその国の内紛や略奪などの暴力行為に加担する才の資金源となっています。

紛争鉱物の主な産出国として指定を受けている国は、その多くが紛争地域であるコンゴとその国境に位置する国々であり、コンゴを含め、ザンビアやアンゴラ、タンザニアなどのほかにウガンダやルワンダ、中央アフリカ共和国などの10カ国が指定されています。また、これらの紛争鉱物を採取する採掘場では、その劣悪な労働環境の中で強制的に労働を強いられる民間人がいるために、これらの問題の根の深さと混迷をより深いものにしています。これらの紛争鉱物の指定は、アメリカの両院議会で2007年7月に制定された法律である、金融規制改革法により取り決められており、この金融規制改革法の成立に伴い、アメリカの株式市場に上場している企業の全ては、これらの指定された該当地域から採掘された鉱物を製品の中に使用している際などには、その鉱物の調達と使用状況を報告しなければいけない義務があります。

紛争鉱物は、私達がいまや日常的に使用する、コンピューターや携帯電話などの精密機器には欠かすことのできない金属である、スズ(Tin)、タンタル(Tantalum)、タングステン(Tungsten)、金(Gold)などであり、これらの希少鉱物の総称として、3TGという言葉も使われています。そしてこれらの希少鉱物を、紛争鉱物として指定した法律はアメリカのものですが、多くの日本企業もアメリカの株式市場に上場しており、これらの日本企業も報告と届け出の義務の対象となっています。現在のところ、これらの規制や義務は日本国内では特に存在していませんが、電子情報技術産業協会などが主に中心となり、責任のある鉱物調達の取り組みを業界団体に呼びかけ、推進しています。

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