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教育開発とは、主に発展途上国など学校に通うことができない、読み書きができないなどの問題を解消することを目的とした取組を指します。また、貧困以外にも女性であることを理由に教育を受けられないといった男女差もこれに含まれ、すべての人が平等に教育を受けられるようるための取組も含まれます。
特に発展途上国では国民の半数近くが非識字者であったり計算ができない、それによって仕事が限られることで収入が少なくなってしまい、貧困によって子供が教育を受けられないという負の連鎖が生じています。これらの連鎖を止めるためにも教育開発が重要とされています。そのため、まずは「識字教育」が重要とされ、最低限識字率を向上させるということが有効とされています。文字が読めることでできることは大きく広がり、文字が読めれば新聞やテキストを読むことで自分で考え学んでいく力も生まれます。まずは文字を読めるようにし、次の段階で計算などの別の教育を行うことが多いです。読み書きと計算ができるだけでも生活の基礎知識が大幅に向上し、安定した職業への道が開けるようになります。
学べない理由や事情は様々ですが、その多くが貧困です。学費を払うことができない、地域的な貧困で学校すら建てられないという事情もあります。女性だから教育が受けられないという場合には16歳前後で結婚出産をして学校に通うことはできないというケースも多くあり、この場合は女性の権利を守り、教育の機会を与えていくのも教育開発の一つです。
教育開発では大きな問題として「親世代からの教育への理解」が必要とされているため、定着するまでにも長い時間を必要とすることがあります。発展途上国や教育が受けられない貧困層では子供のうちから働きに出ることも多く、子供が学校へ行くことで収入が減ってしまうと懸念する親の理解が重要です。子供を学ばせようにも両親も読み書きや計算ができず、また自分たちやその周辺も同じ状況であり生活してきたことによって教育は必要ないという認識があるためです。貧困によって小学校を中退した、もしくはそもそも学校に通ったことがないという人の多い地域では特に教育の必要性をわかってもらうことも教育開発の重要なポイントであり、また最初に行う取組です。
平等に教育が受けられないという根本的な問題を解消することで貧富の差を埋めることにもつながりますし、新たな才能を見つけることにもつながります。これは国全体としての成長力にも影響し、長期的にみた効果が絶大であるため注目され、重要視されています。