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一般の銀行とは異なる特殊な銀行で、日本政府が資金を全額負担しています。
もともと日本には日本輸出銀行と海外経済協力基金という二つの組織がありました。日本輸出銀行の業務は、一般の金融機関の行なっていた輸出や海外投資に関係する金融の補完をすることや、海外投資に必要なお金の貸し付けなどでした。一方、海外経済協力基金の行なっていた業務は、発展途上国の経済開発に協力するために開発資金を供給するなどの業務でした。つまり海外経済協力基金の仕事は政府開発援助(ODA)に関係する金融業務でした。1999年の組織改革の際に、これら2つの国際経済に関わる政府関係の金融機関の業務を統合して新しい組織が誕生しました。その時にできた組織がこの国際協力銀行(JBIC)です。
JBICの業務は、国際金融に関する業務とODAに関する業務に分けることができ、これは前身の二つの組織の行なっていた業務と一致します。また新たな業務として、発展途上国の政府が民間企業に対し資金援助をするために公債を発行するときの保証を行うという業務も行なっています。まず国際金融に関する業務の例としては、輸出金融と輸入金融があります。これらは日本企業と海外の貿易相手との間で輸出入を行うために必要な資金援助を行う業務です。これを行うことで貿易がより円滑に、より良い形で行えることが期待されています。他の例でいうと、アンタイドローンなどがあります。アンタイドという単語を日本語に直すとひもなしという意味になります。つまりアンタイドローンは用途に制限のない貸し付けのことで、JBICはこれを行っています。一方、ODAに関する業務としては円借款が最も代表的です。円借款は、発展途上国に対して返済期間の長く金利の低い資金を貸し付けることで、その資金をもとに自国の努力によって経済を発展していってもらうことを目的にした貸し付けのことです。他には海外投融資というものがあり、これは発展途上国で開発事業を行う民間企業を支援するためのものです。
このようにJBICの業務は、日本の経済をよくしていくことも目的としていますし、海外の経済も発展させていくことも目的としています。