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国際協力用語集ワード詳細

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マイクロファイナンス
microfinance

小口の金融のことです。

これは貧困者向けに行われているもので、貧困緩和を目的としています。1990年代に特に成功をおさめたビジネスモデルで、事業収益を得ながら貧困緩和することができるというものです。2006年には提唱者のムハマド・ユヌスと彼が創設したグラミン銀行(共にバングラデシュ)がノーベル平和賞を受賞しています。はじめはマイクロクレジット(小口の融資)だけのサービスだったのが、サービスを拡充し送金や保険などのサービスを含め、マイクロファイナンスとなりました。

従来の貧困緩和を目的とする慈善事業は、営利目的ではなく、利益を得られるものではありませんでした。資金の出資は持続的には行われず、資金不足になることが多々ありました。しかしこのマイクロファイナンスは、貧困緩和と同時に収益が得られます。これは持続的なビジネスモデルです。また、かつて貧困者向けの金融としては高利の金貸ししか存在せず、貧困者はより貧困が深刻化していく状態でした。しかし、マイクロファイナンスの登場により、貧困者は低金利でお金をかり、例えば手工芸品の材料を購入することで仕事をすることができ、その利益で生活することができます。マイクロファイナンスが貧困から抜け出すきっかけなり、貧困の緩和という結果を生んでいます。

ノーベル賞を受賞したグラミン銀行では、小口の融資を無担保で行っています。その上銀行と顧客の間には契約もなく、全て信用の上に成り立つシステ ムとなっています。グラミン銀行では顧客への教育を行っており、16の決意というものを暗唱してお金を借ります。この暗唱文によって貧困層の価値観に変化 が生まれ、貧困から脱するものが生まれるそうです。担保がない代わりに、5人1組の互助グループを作り、互いに返済を助け合うことを義務づけています。ま た2003年からは5人組を作れない物乞いに対しても、より少額の貸し付けを行っています。

ムハマド・ユヌスとグラミン銀行のノーベル平和賞受賞後、マイクロクレジットやマイクロファイナンスは、貧困を緩和する持続可能なビジネスモデルとして世界中に広まりました。日本の証券会社でもマイクロファイナンス事業を行っているところがあります。様々な新規参入者の中で、貧困緩和という目的が薄く膨大な利益を得るものも現れ、議論をよんでいます。更に、マイクロファイナンスと名乗りながら、その実態は高利貸しと変わらないというものまで現れています。

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