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オゾン層は地上20~30kmのところにある、約3mmの気体の層です。この成層圏にあるオゾンでできた層のことを、オゾン層と呼んでいます。地球上すべての者を紫外線から守ってくれる、レースのカーテンのようなものです。これを私たち人間の手で破壊しようとしている、それが「オゾン層の破壊」の意味するところです。
オゾソン層の破壊により、何が起きるのでしょう。オゾン層は太陽の光に含まれる紫外線をカットしてくれますが、それが破壊されると、紫外線が地表まで到達できるようになります。地球上の生物が紫外線にさらされると、皮膚がんや白内障、免疫力低下によるウィルス生の病気にかかりやすくなることがわかっています。これまでのペースでオゾン層が破壊されると20年後にはオゾン層は2/3が減少し、皮膚がんにかかる人は世界中でますます増加の一途をたどることになります。そしてまた、オゾン層の破壊は地球温暖化という観点に置いても、世界における大きな環境問題のひとつです。
オゾン層はどういったことで破壊されるのでしょう。世界中で冷却のために利用されているフロンガス、これがオゾン層の破壊物質のひとつです。フロンは非常に安定した気体であるため、ほぼ分解されないまま成層圏に達し、オゾンを分解する働きを持つといわれています。車や家のエアコン、プリンターの基板洗浄、冷蔵庫を冷却するために使われているのがフロンガスです。フロンガスを使用せず、代替フロンへの切り替えが進んでいますが、代替フロンとて、フロンガスよりも弱いものの、オゾン層への影響はないわけではないのです。20世紀以降、急速にオゾンの濃度が低下し、オゾンホールができてしまった経験があります。
研究が進むにつれ、フロンガスの排出規制の効果で、オゾン層の破壊、オゾンホールの拡大化も速度を落としつつあります。しかしオゾン層破壊の悪影響が最初に認識された1980年のレベルまで現状が回復するには、今世紀半ば頃までかかるという見込みが発表されています。これからの環境問題を考えるにあたり、私たちができることはフロンガスを使用していない電化製品を積極的に選択して買うこと、そしてこれまでフロンガスを使用していた電化製品を、きちんと業者に回収してもらう必要があるのです。オゾン層の破壊へのもっとも近道のフロンガスの利用を減らすこと、それが私たちにできるエコな取り組みなのです。