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国際協力用語集ワード詳細

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経済連携協定
Economic Partnership Agreement / EPA

自国と外国との間で関税の撤廃や様々な規制の排除など、通商上の障壁の除去を目指すと同時に、より広い分野での連携をすることを目的とする協定のことです。

混同されがちな言葉として自由貿易協定(FTA)というものがあります。FTAは両国間で貿易を行う際に発生する関税や企業への規制を取り除き、よりスムーズな物品やサービスの流れを目指す協定です。一方EPAはFTAの内容を網羅しつつ、更に幅広い分野での連携により親密に、相互の更なる発展を図ります。

取組は、人(労働力)の移動、投資などでの金融、保険、医療、司法、経済取引の円滑化、知的財産権(著作権、特許、商標)の保護、電子商取引など多分野にわたります。
日本政府は周辺国の中国、韓国が次々に各国とFTA交渉を先行させていたために、経済界から催促を受けていましたが、農業分野などにおいて関税の撤廃には強い抵抗があり、立ち遅れていました。そこで単なるFTAではなく、より両国が対等に連携を強化できるEPAの交渉を行うことで、その遅れを取り戻そうとしてきました。

2002年にシンガポール、2005年にメキシコとのEPA交渉・締結を行い、その後フィリピン、マレーシア、タイなど10か国以上と既に関係を結び、更なる交渉も各国と進めています。また、多国間で進められているTPP(環太平洋経済連携協定)も貿易自由化だけの話と勘違いされがちですが、この協定はFTAではなくEPAです。日本がEPAに期待していることの一つに労働力の確保があります。人口減少が進み、今後さらなる経済発展を目指すための労働力不足が予測されるため、その解消の手段として海外からの働き手の受け入れが挙げられています。既に看護師や介護士などの特殊技能を持った労働者が各所で働き始めており、今後もその拡大が期待されています。EPAには大きなメリットがありますがデメリットも多く、関税撤廃により自国農業を危うくしたり、労働力確保による人口増加での治安の悪化、保険や金融、知的財産権の分野で相手国から望む形に自国の法律を改正する要望が出てきたりするために反対する声も根強く、これらの調整、解決が常に大きな課題となっています。

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